NHK有馬キャスターが起こした退任の挨拶事件 6月人事は国際部長として処遇か

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政治部出身の人間が

「通常なら有馬さんが呼ばれる席ではなく、編集主幹や編集責任者が出席して当日の放送の流れを確認する場です。今回は退任の挨拶のために呼ばれたようですが、順番が回ってきて口にしたのは、“ありがとうございました。これからもよろしくお願いします”のみ」

 と、別の幹部。

「有馬さんによる無言の抗議などと言われています。その後に同じ経済部出身の報道局長がねぎらいの言葉をかけなければ、ずいぶん気まずい感じになっていたことでしょう」

 有馬さんの本音を斟酌してもらうと、

「そういう会議の場でそれなりの挨拶をしても無意味だという、諦めの気持ちがあったのかもしれません。また、可能ならもう少しキャスターをやりたかったというのもあったでしょうし、それ以上に、経済部出身の有馬さんとしては、政治部出身の人間が経営を仕切っていて、それがNHKを歪んだ方向にもっていっているという思いが強く、これまでも厳しい口調で批判することもあったようです」

 かねて有馬氏は「安倍官邸」に批判的だったという。

「有馬さんのスタンスがリベラルなんで、安倍官邸のやり方にはフラストレーションが溜まっていたみたいですね。会社の近くの居酒屋でそういったことをよく話していたと言います。酒場での有馬発言を聞きつけた人たちが、今回の降板騒動に絡めて、経費がどうのとか女性関係がこうだとか、真偽のほどはよくわからない話が出回っていたことは事実です」

 有馬氏自身が思いのたけをぶちまける日が来たら、それはそれで面白いが――。

デイリー新潮取材班

2021年4月8日掲載

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