巨人「井納翔一」、即刻2軍行きの嫌な予感、直ぐに思い浮かんだ2人のFA移籍投手

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 3月31日、DeNAから巨人にFA移籍した井納翔一投手(34)が、中日戦で初先発した。しかし、5安打4失点で2回途中で降板。原辰徳監督は即刻、2軍行きを決めた。年俸は2年総額2億円、先発ローテーションの一角として期待された男に、早くも暗雲が垂れ込めている。

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 井納の初登板を野球解説者の高橋善正氏はこう振り返る。

「まったく球にキレがなかったですね。制球も甘く、全てボール1つか2つ分甘めに入っていました。ストレートはバッターの手元で球が伸びていないので、低めの球も簡単に捉えられた。フォークも抜けていたから、あれだけ連打を浴びたわけです」

 井納は3月15日、練習中に頭部に裂傷を負い、数針縫うアクシデントに見舞われた。そのため17日のオープン戦を回避。打球が直撃したのではないようだが、怪我をした原因について原辰徳監督は、「恥ずかしくて言えない」と説明している。

「すぐキャッチボールを再開していましたから、怪我自体たいしたことはなかったはずです。ただ、ふざけていて怪我をしたようで、チームメイトから『なにやってんだ』と呆れられていたようです。それも影響して、本来の投球ができなかったのでしょう」(同)

見切りをつけた

 それにしても、たった1回の登板で即2軍落ちとは……。

「FA移籍の選手ですから、普通なら、最低でももう1回はチャンスを与えるものです。原監督は今回は球威を見て、あれでは通用しないと判断したのでしょう。はっきり言うと、見切りをつけたわけですよ。この先、なかなか1軍に上がってこないかもしれませんよ」(同)

 FAで巨人に移籍したものの、全く活躍しなかった投手といえば、森福允彦や野上亮磨が思い浮かぶ。

 森福は、2016年オフにソフトバンクから巨人に移籍。初登板は17年4月2日、中日戦に2番手で登板、1回を無安打で抑えている。ところが、その後6試合に登板して0勝2敗、防御率5・40と不調で、4月24日に登録を抹消された。結局その年は、30試合に登板し、1勝3敗、防御率は3・05だった。翌年以降も不調で、19年オフに現役を引退している。

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