NHKドキュメンタリーで起きた重大事件 過労死記者の問題に蓋をするあり得ない体質
「視聴者無視」の指摘
長く放送界を取材してきたジャーナリストで、メディア総研運営委員の隈元信一氏は、次のように語る。
「番組を見て、スタッフ名が流れないのに驚きました。外部制作も増える中で、誰が作ったのかは、視聴者にとって大事な情報。視聴者無視と言わざるを得ません。言論機関であるにもかかわらず、局内でものを言いにくい空気になっているのも問題です。佐戸未和さんのことは内部で大いに議論・検証し、反省を生かすべきなのに、それがなされていない。こんなことが続けば、NHKの存在意義が厳しく問われることになるでしょう」
NHKに取材を申し込むと、3月24日、文書で以下のような回答があった。
《ご質問のテロップ表示については、番組の取材・制作に携わった人数や、新作かリメイクかなどを総合的に判断して決めています。個別の番組の詳しい対応については、お答えしていません。なお、7日放送の番組のテロップは演出上の判断であり、ご指摘のような点は関係ありません》
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