「四千頭身」が金スマで得意の“不仲ネタ”を披露、視聴者に不快感を与えた難しさ

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「金スマ」のミス

 アンケートや事前の打ち合わせなどで確認し、都築と石橋のバトルはウケると中居か番組スタッフが判断した可能性があるという。

「だからこそ、あの場面で中居さんは四千頭身に振ったのでしょう。台本通りの展開だったに違いありません」(同・スタッフ)

 不仲ネタには、おぼん・こぼんという“大御所”も存在する。南海キャンディーズ、アンタッチャブル、アンジャッシュも不仲ネタを効果的に使ってきた。

 四千頭身も自信をもって不仲ネタを披露したに違いないが、意外なことに、視聴者からは不満が続出した。なぜなのだろうか。

「石橋さんが泣いてしまい、本気で悩んでいるように見えてしまいました。都築さんも“腹黒キャラ”“嫌味キャラ”“性格悪キャラ”が定着しつつあり、視聴者をイラッとさせるのが得意です。ところが、『金スマ』では少しやり過ぎてしまい、石橋さんをいじめていると受け止められてしまいました。これでは視聴者が不快感を覚えてしまいます」(同・スタッフ)

「アメトーーク!」と「金スマ」の大きな違いは、周囲のお笑い芸人がフォローしたかどうかだという。

不仲芸人は不人気?

「『アメトーーク!』は個人芸と集団芸のバランスが絶妙です。都築さんと石橋さんがケンカを始めたとしても、回りが上手くツッコミを入れたり、フォローしたりして笑いを生んでいきます。

『金スマ』でもタイトル通り、29人も芸人さんが集まっていました。ところが中居さんの冠番組ですし、今回の主役はハライチのお二人です。

 そのために他の芸人さんは会話に入るのを躊躇したのではないでしょうか」(同)

 芸人たちは中居と四千頭身に任せるしかなかった。すると石橋が本気で中居に人生相談するような雰囲気になってしまったのだ。

 こうなると、余計に芸人は口を挟めない。「自分が入ってスベったらどうしよう」、「余計なことをしたなって思われたらどうしよう」と躊躇してしまう──。

 だが、最も大きな理由は、視聴者の変化だという。近年、視聴者は「仲の良いコンビ芸人」を好む傾向が強くなっているそうなのだ。

「ハライチもそうですし、サンドウィッチマンの二人が筆頭格でしょう。やはりコンビの仲が良いと、視聴者は安心感を得ます。

 ロケやトークでのやり取りでも、視聴者は気持ち良く笑うことができます。これが人気の理由でしょう」(同・スタッフ)

トリオの出演は減少!?

 今回、SNSを中心として、四千頭身はギャグの文脈ではなく、リアルに「仲の悪いトリオ芸人」というイメージが定着してしまった。これは痛手だという。

「今後、トリオでの仕事が減るかもしれません。実際のところ、ネタが書ける後藤さんはピンでもやっていけます。

 石橋さんはルックスの良さからCM出演の依頼もあります。俳優転身は非現実的だとは思いません。

 そして都築さんは、嫌われキャラに磨きをかけていくのがベストではないでしょうか」(同)

デイリー新潮取材班

2021年4月3日掲載

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