日本で人気急騰の「ミロ」 マレーシアは1日「900万杯」という世界一の消費大国

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 昨年7月、Twitterの何気ないつぶやきがきっかけで、爆発的に売れ始めたココア味の麦芽飲料「ミロ」。需要に供給が追いつかず、9月と12月に一時販売を休止し、今年3月1日から販売を再開している。もともと、ミロは世界30カ国以上で販売されている商品だ。特に、東南アジアで圧倒的な人気があることをご存知か。

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 日本でミロの人気に火が付いたのは、昨年の7月。女性のTwitterがきっかけだった。

《貧血の皆さま―。ミロ飲んでみてください―!鉄分が平均の1/7しかないと指摘された私でも、ミロ飲んだら平均値になりました―!》

 貧血に悩む女性が反応して、SNSでミロ情報が拡散。さらに8月、こんなTwitterも。

《毎朝ミロを飲み始めて1か月、寝起きが爆裂良くなり、24時間常に疲れてだるかった身体が軽くなり、趣味すらやる気が起きなくて鬱々してた気分がスッキリ爽快!》

 この投稿が約3万件リツイートされたという。

“ミロ活”

「複数のTwitterがきっかけで、お客様の間で書き込みが拡散し、“ミロ活”という言葉も生まれました」

 と解説するのは、ネスレ日本の広報担当者。

 日本で販売されているミロは、240グラムと700グラムの袋入り、スティックの3タイプだ。

「一気に需要が増えたため、240グラムの商品が品薄となり、9月末に販売を中止。11月16日に販売再開しましたが、11月半ばから12月にかけてさらに注文が増え、前年同月比で7倍にも達したため、供給が追い付かず、12月8日にミロのすべての商品の販売を中止しました」(同)

 日本で販売されているミロは、シンガポールの工場で生産されたものだが、供給体制を整え、今年3月1日から販売を再開した。

 もっとも、マレーシアやシンガポールなど、東南アジアでのミロの人気ぶりは日本の比ではない。特にマレーシアでは、ミロはハラール(イスラム教で合法とされるもの)に認可され、世界一の消費国となっている。ではなぜ、東南アジアでミロが大量消費されるのか。

「ミロは1934年、オーストラリアで生まれました。当時、大恐慌で貧しい食事と低栄養に苦しんでいたオーストラリアの子どもたちのために、ネスレオーストラリアの科学者トーマス・メインが開発したのです。その後、世界30か国以上で販売されています」

 とは、先のネスレ日本の広報担当者。

「東南アジアでは、ミロのことを『マイロ』と呼んでいますが、オーストラリアとは地理的に近いので、早くから定着したと思われます。中でもマレーシアでは1950年に販売開始され、国民的飲料として親しまれています」

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