日本は本気のアルゼンチンに0-1で完敗 やはりOA枠で必要な選手の名前は?

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「大迫不要論」

 彼ら以外の個々の選手のプレーについての詳細は省くが、気になったのは0-1の劣勢を挽回するために、ベンチにどんな選手が控えているかということだった。

 横内監督はまず相馬勇紀(24)を投入した。左右の両サイドでプレーできるドリブラーだ。ストライカーというよりはチャンスメーカーを三笘の代わりに送り込んだ。同じタイプの選手だけに、今後は2人を競わせる狙いもあったのかもしれない。

 その後、後半33分に田川に代え食野亮太郎(22)を、42分に三好康児(24)に代えて追加招集の林大地(23)を送り込んだ。林は昨シーズンの鳥栖でストライカーとして結果を残したが、残念ながら2人ともこれといったインパクトを残せずにタイムアップを迎えた。

 林はたった7分間のプレーだけに、何かを期待する方が無理というもの。劣勢な状況で攻撃的な起用をするならもっと早くすべきで、ここらあたりに横内監督の経験不足を感じずにはいられない。

 今回はケガで前田大然(23)と上田綺世(22)の招集を見送ったが、所属チーム(ブレーメン)での不調を伝えられていた大迫勇也(30)が日韓戦では相変わらずクオリティーの高いポストワークで日本の攻撃陣を牽引した。

 ほんの1年ほど前はOA枠での五輪代表の招集に誰も異論を挟まなかった。しかしクラブでの出場機会の減少に伴い、大迫不要論が出たものだ。今回、改めて彼のプレーを目の当たりにすると、東京五輪のOA枠に必要不可欠な選手との思いを強くした次第である。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮取材班編集

2021年3月30日掲載

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