蓮舫、新人候補の“リモート応援演説”を実況中継 「そりゃないよね」という声

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新人を無視

 立憲民主党の蓮舫代表代行(53)と言えば、誰もが知っている政治家だ。彼女が次の衆院選に出馬予定の候補者を“リモート応援演説”したことが話題になっている。

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 山岸一生氏(39)は次期の衆院選に、立憲民主党の公認で東京9区から立候補する予定だ。

 東京9区は、自民党の菅原一秀・前経済産業相(59)が当選を重ねてきた選挙区として知られる。

 しかし菅原前産業相は、2019年10月、選挙区内の有権者に秘書が香典を渡したとして、公職選挙法違反で告発された。

 20年6月に東京地検特捜部は不起訴(起訴猶予)としたが、東京第4検察審査会は2月24日付で起訴相当と議決した。

 山岸陣営としては、これを“追い風”にしたいところだろう。反自民党票をかき集めるのが基本戦略だ

謎の“リモート街宣”

 そんな山岸氏が3月25日に“リモート街宣”を行うとTwitterなどで発表した。

 ツイートを見てみると、蓮舫代表代行が《国会からライブで審議をお伝えし、地域の皆さんからご意見いただき、それが立憲民主党の活動を加速する》などと書かれている。

 どうやら山岸氏が街頭演説を行っていると、その横に設置された“モニター”に蓮舫代行が登場するようなのだ。

 街頭で有権者に見てもらうのであれば、相当な大きさのモニターが必要だろう。選挙区にいる山岸氏と蓮舫代行が掛け合いを行うのだろうが、果たしてうまくいくのだろうか……。

 今どきの街宣の様子を、実際に見に行くことにした。ツイートには西武池袋線の石神井公園駅前で午後4時半のスタートと書かれていた。

菅原前産業相に“嫌味”

 午後4時前に到着すると、既に山岸氏は駅前で東京9区の有権者に頭を下げながらビラなどを配っていた。

 現地では午後5時スタートがアナウンスされ、山岸氏も「蓮舫さんがリモートで登場するんです」と“宣伝”に余念がない。

 確かに山岸氏より、蓮舫代行の知名度のほうが高いのは事実だろう。だが、まるで自分が“前座”であると喧伝しているようにも見える。

 午後5時が近づくと、東京都議などの応援演説が始まった。そして、満を持した格好で山岸氏がマイクを握った。

 このリモート街宣は有権者と国会議員を直結する試みであり、街の声をダイレクトに国会へ届けることが可能だ──こんなアピールを行った。

 山岸氏の声はよく通る。動員をかけた割に聴衆は少ないが、高齢の女性が目立つ。爽やかなルックスと言ってよく、女性の有権者には好まれるかもしれない。

 演説中、菅原前産業相に“嫌味”を言うことも忘れなかった。名前は伏せたとはいえ、「9区から選出された現職の国会議員は、街の声を国会に伝えているのか」と聴衆に問うたのだ。

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