「反日不買」を扇動、韓国・与党のソウル市長選候補、東京の「高級タワマン購入問題」で大批判

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保守野党を“親日派”“売国奴”と呼び

 文在寅政権は「2015年の慰安婦合意破棄」発言や2018年のいわゆる「徴用工賠償判決」で日本を挑発。

「反日不買運動」が拡散した2019年、中小ベンチャー企業部長官だった朴氏は、「日本との経済戦争で勝利する」と豪語し、民主党系政府官僚と口をそろえて日本を批判していた。

 日本政府が韓国を「ホワイト国リスト」から除外して、半導体核心部品の輸出管理を強化すると、朴長官は「素材を100%国産化する」「韓国の中小ベンチャー企業は部品と素材産業の独立宣言を準備しなければならない」などと述べ、「先端素材・部品」の日本依存からの脱却を明言。

 朴氏は、保守野党を“親日派”“売国奴”と呼んで徹底的に攻撃したが、本人と夫が所有していた日本の不動産については沈黙してきた。

 このような「選択的反日」は何も朴氏に限ったことではない。

 2019年に「反日不買運動」を扇動した文在寅政権の高位公職者のうち、50人が日本車を保有していたことが伝えられて批判を受けた。

 日本製の学用品を捨てるパフォーマンスを行い、公務員を動員して「反日不買運動」を率いた高位公務員が日本車を乗り回していたのだ。

 曹国元大統領府民情首席秘書官の息子の偽造インターンシップ証明書を発行した疑いで収監された崔康旭(チェ・ガンウク)元大統領府公職紀綱秘書官は、4600ccのレクサスを運転していた。

 日本政府が韓国をいわゆるホワイト国から除外すると発表した日、当時の李海チャン(イ・ヘチャン)共に民主党代表は、和食レストランで「日本酒」を堪能した。

 このようなダブルスタンダードをどう解釈すればいいか。

 答えはシンプルで、反日は便利なツールだということだ。

 同党のシンクタンクである民主研究院が「日韓葛藤は2020年の総選挙に好材料」という趣旨の報告書(「日韓葛藤に関する世論動向」、2019年07月30日)を作成していたことが明らかになっている。

 報告書には次のような記述がある。保守野党を「親日派と批判」し、「日本の輸出規制に対する反日不買運動対応を好む支持者を結集するのは総選挙に有利」なのだと――。

 国民を政府・与党の反日政策に動員する「日本不買運動」を選挙に利用していたことが明らかになったのだ。

 たしかに「反日感情」が、文政権の有効なカードとして働いたことは間違いない。

 その一方で、その感情を煽ってきた政権幹部らは日本にマンションを保有し、日本車に乗り、日本酒を楽しむ「選択的反日」を行ってきたことが判明している。選挙の洗礼を受けることになるだろうか。

キム・サラン 1987年生まれ。韓国の大学院で言論学と国際政治学の修士号を取得。2013年からメディア企業に勤務。現在はフリーランスとして、日韓問題、韓国政治などについて執筆活動を行う。

デイリー新潮取材班編集

2021年3月26日掲載

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