英王室批判「メーガン妃」と「小室圭さん」の共通点 特権要求と伝統軽視

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「自殺を考えたこともあった」――。先ごろテレビ番組で英王室を激しく批判したメーガン妃。“衝撃の告白”は瞬く間に全世界を駆け巡ったが、ここで彷彿されるのが皇室を苛む一組のカップルだ。妃の逞しさやしたたかさは、あの小室圭さんと酷似しているではないか。

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 それは、王室のしきたりや実情に必ずしも明るくない米国人を驚愕させるには余りある“破壊力”を持ったフレーズであった。

〈生まれてくる子の肌の色について、彼(ヘンリー王子)の家族から懸念を示された〉

 現地時間7日に放映された米CBSテレビの番組で、メーガン妃は夫のヘンリー王子とともに録画出演。人気司会者オプラ・ウィンフリーのインタビューに2時間にわたって応え、前述の穏やかならざるフレーズを繰り出したのだった。

 米国在住のジャーナリストが言う。

「CBSは今回、オプラの制作会社に膨大な放映権料を支払っています。金額は700万~900万ドルとも言われており、オプラはあえてインタビューの冒頭、夫妻には出演料が支払われていない旨、明言しています。翌8日には、CBSから放映権を獲得した英国のITVでもオンエアされました」

 視聴者は米国で約1700万人、英国では1100万人にのぼったという。いきおい関心は“差別発言の主”探しに集まったのだが、

「オプラは番組放送後、ヘンリー王子から聞いた話として、その発言をしたのは祖父母のエリザベス女王とフィリップ殿下ではないと明らかにしたのです」(同)

 一方で英国王室の動きも早く、9日にはエリザベス女王が、

〈記憶とは異なる部分もあるが、深刻に受け止めており、家族内で対処していく〉

 との声明を発表。ヘンリー王子の兄のウィリアム王子も記者の問いかけに、

〈私たちは決して人種差別主義の家族ではない〉

 そう否定し、弟と話す用意があると述べたのだった。

 今回の“暴露”によって、あたかも英王室が差別的な考えに支配されているかのようなイメージが流布してしまった可能性は否めない。が、海外の王室に詳しい関東学院大学の君塚直隆教授(英国政治外交史)は、

「王族からこうした発言が出たとは考えられません」

 そう指摘するのだ。

「エリザベス女王は、現在54ある『コモンウェルス』(英連邦)の首長です。加盟国には多種多様な民族が暮らし、女王はとりわけ人種偏見のない“カラー・ブラインド”の姿勢を貫いてきました。例えば南アフリカ共和国においても、当時のサッチャー首相と時に対立しながら、女王はアパルトヘイト廃止に尽力し、また陰ながらマンデラ氏の釈放にも動いてきた。こうした女王の薫陶を受けた王族からも、差別的発言がなされたとは思えないのです」

 残る可能性としては、

「いまだに“白人優位”の思想を持つ王室職員が不用意な発言をし、それが妃の耳に入ったということはあり得るでしょう。いずれにせよ、そうしたやり取りの状況すら明かさずに暴露したメーガン妃のやり方は、確信犯的だといえます」(同)

 彼女はまた、こうした差別によって長男アーチー君に「王子」の称号が与えられなかったと訴えたのだが、

「エリザベス女王の祖父にあたるジョージ5世が1917年、王子・王女の身分と陛下・殿下の敬称の運用方針を定めた『勅許状』を出しました。これによると国王、国王の子ども、国王の孫、皇太子の長男の長男に与えられるとされている。アーチー君は女王の長男の次男の息子ですから、チャールズ皇太子が国王になって初めて『殿下』などの称号が与えられることになります。これは男女問わず長子相続を制度としている国では当然で、決して人種差別ではありません」(同)

 むろん王室も、ただ手を拱(こまぬ)いていたわけではない。英国在住ジャーナリストによれば、

「問題のインタビューが放映される前の2日、メーガン妃が以前に2人の職員をいじめ、退職に追いやったとタイムズ紙が報じました。その後もタブロイド紙で続報が出るなどし、王室は表向き“調査する”との談話を発表しています。タイミングとしては妃による暴露の機先を制するもので、テレビ放映を察知した王室側が仕掛け、メーガン妃側にダメージを与えようとしたのでは、との見方が現地ではもっぱらです」

特権要求と伝統軽視

 ところで、こうした“王室の異端児”を見るにつけ思い出されるのが、皇室を危機的状況に至らしめている一人の青年である。かたや異国の芸能界から荘厳な伝統へと身を転じた挙げ句、ドロップアウトした女性。こなた定職に就かぬまま「日本一の旧家」の子女を娶(めと)ろうとしている男性。立場は異なれど、そこには大いに共通点があるのだ。

 メーガン妃とヘンリー王子の馴れ初めは“ブラインドデート”だったという。互いの連絡先を仲介者から知らされたのち、二人きりで会って交際へと発展したといわれるが、先の英国在住ジャーナリストは、

「もともと華やかな世界に身を置いていた彼女は、離婚歴があり王子より3歳年上。これまで以上の“究極のセレブ”を狙ったのは火を見るより明らかです」

 一方の小室圭さんは、学内の留学説明会で前後の席だったことがきっかけで眞子さまと会話を交わすようになった。自らコンタクトを試みた“意図”は明白で、その振る舞いはメーガン妃とオーバーラップしてならない。さらには、

「今回のインタビューで、王室のしきたりを守らないメーガン妃の“特権要求”ぶりが明らかになりましたが、それは形は違えど小室さんにも当てはまります」

 とは、さる皇室ジャーナリスト。

「小室さんは婚約内定者。つまり皇室や宮内庁からすればまだ一人の民間人でしかないにもかかわらず、すでにこうした姿勢を露わにしてきました。最も顕著なのは2018年8月、米国留学を前に秋篠宮邸を訪れた時のことです。赤坂御用地にある宮邸に最も近い巽門にはこの日、メディアが大挙して小室さんの到着を待っていました。ところが彼は、これを避けるため巽門から入らず、赤坂御用地において最も格式の高い赤坂御所正門から特別に入構したのです。通常は皇太子ご一家やその来賓が使用する門であり、宮家の婚約内定者が使うことなどあり得ません」

 当日、皇太子ご夫妻(当時)は夏の甲子園の開会式へご出席のため不在、愛子さまも英国に短期留学なさっていた。そんな状況下で、“メディアに追われたくない”との身勝手なリクエストを眞子さまや秋篠宮さまが聞き入れられた結果、前代未聞の事態が生じたのである。

 こうしたイレギュラーは、以前にもあったといい、

「17年9月、お二人は婚約内定会見に臨みましたが、この日はちょうど皇太子ご夫妻が『国民文化祭』等へのご出席のために奈良へ行啓されていました。当時、ご体調が案じられていた雅子さまが宿泊を伴うご公務にお出になったことで注目が集まったのです。本来であれば、ご身位が上である皇族方が大事な行事に臨まれる際など、その日程に会見が重ならないよう配慮されますが、この時は“平日は(パラリーガルの)仕事があるので”という小室さん側の意向を受け、日曜日に設定されたのです」(同)

 仕事熱心は大いに結構だが、ならば定職に就いては如何か。また前述の通り、メーガン妃には職員いじめ疑惑が浮上。これは取りも直さず王室軽視、そして伝統への無知に由来するといえようが、小室さんも同じく、

「皇室への無理解による不調法が目につきます。17年5月、NHKが眞子さまとの件をスクープした翌日には、記者の前で平然と、その日の朝に交わした『行ってきます』『行ってらっしゃい』という眞子さまとの会話を明かしてしまった。実はこの時、事前に宮内庁からは“何を尋ねられてもノーコメントで”と、再三にわたって念押しされていたのです。この件を耳にされ、美智子さまは小室さんへの不信感を一気に募らせてしまわれました」(同)

 そもそも、秋篠宮さまから“相応の対応”を4年越しで求められているのに、いまだゼロ回答を貫いているのだから、何をか言わんやである。

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