渡辺直美で振り返る“渡米芸人”たち、90年代に大成功した女性コメディアンの名前

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異論が出た女性芸人も

 2017年に「女芸人No.1決定戦 THE W」で優勝。一気に知名度をアップさせた。そして19年、アメリカのオーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」に出演を果たした。

 芸能メディアは「アメリカでは大ウケだった」と報じたが、日本での受け止めは異なった。

《角刈りのカツラに、星条旗をあしらったきわどい水着姿で、手首を中心に体を動かす奇妙なダンスを披露》(末尾:註3)というネタの内容に、SNSなどでドン引きを表明した人も少なくなかった。

 渡米した芸人のうち、主に話題を集めたものをご紹介したが、“アメリカでブレイク”した芸人は、むしろ日本を拠点としている者が少なくない。

 この世界でのパイオニアは電撃ネットワークだろう。現在のメンバーは6人、リーダーの南部虎弾(69)が自ら布団圧縮袋に入り、空気を抜かれる芸が有名だ。

 徹底的に体を張った芸は言葉の壁を簡単に越えるため、欧米でも「TOKYO SHOCK BOYS」の名前は知られている。

“本場”のギャグは無理?

 古坂大魔王(47)はアメリカどころか、全世界で人気者となった。ピコ太郎に扮した「ペンパイナッポーアッポーペン」の動画は2016年に全世界的な人気を呼ぶ。インターネットの発達により、日本にいながら世界にネタを配信できる時代になったわけだ。

 また一流の“芸”を持つ者は、日本在住であっても海外から出演依頼が来るケースが多い。具体的には、パントマイムのが~まるちょば、腹話術のいっこく堂(57)が代表例だろう。

 日本人がチャレンジするのが難しいスタンダップコメディーは、ぜんじろう(53)が海外のテレビ番組に出演を果たしている。

 一方、日本人の女性コメディアンとして、アメリカではTamayo Otsuki(60)が最も成功を収めている。日本ではTAMAYOの名前で“逆輸入”デビューを果たしたこともあった。

「90年代のアメリカでは最も高額なギャラが支払われるコメディエンヌとも言われましたが、日本では全く人気が出ませんでした。人種差別を笑い飛ばすネタが、日本人には理解できなかったからです」(芸能担当の記者)

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