韓国「鬼滅の刃」劇場版&Netflix版の“耳飾りデザイン改変”、10年前に生まれた旭日旗タブーの原点とは?

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「歴史を忘れる民族に未来はない」

 他にも、2012年「FIFA U-20女子ワールドカップ」の準々決勝の日韓戦において、韓国の新聞社・朝鮮日報は、「日本の軍国主義の象徴である旭日旗が、観客席のあちこちで恨みを晴らすかのようにはためいていた。韓国代表選手にとって日韓戦は、サッカーではなく『戦争』だった」と報道している。

 2013年「東アジアカップ」の日韓戦では、韓国側の応援団が観客席に「歴史を忘れる民族に未来はない」とハングルで書かれた横断幕を掲げた。

 さらに、初代韓国統監だった伊藤博文を暗殺した安重根(アン・ジュングン)や文禄・慶長の役で日本に勝利した韓国の英雄・李舜臣(イ・スンシン)の巨大な肖像画など、政治的メッセージも掲げ、日本政府は遺憾の意を表明した。

 しかし、これに対して韓国側の応援団は「競技場では旭日旗が振られており、我々応援団より扇情的な横断幕があった」と、旭日旗を用いた応援がより問題だったと反発したのである。

 さらに2014年の「FIFAワールドカップ」の日本代表ユニフォームについて「左胸を中心に11本の線が広がるデザインが、旭日旗と似ている」と韓国国内で非難されたりもしている。

 そんななか、3月25日に日韓戦が日産スタジアムで開催されることが発表された。日韓のサッカー国際親善試合は、2011年8月に札幌で開催されて以来、10年ぶりとなる。

 今回の国際親善試合は、海外で活躍する選手をすべて招集できないという点から、韓国人の注目度はそれほど高くないと言われている。

 そのため、試合そのものより、応援に用いられる旭日旗に注目し、騒ぎ立てる人が普段より多くなることも想定される。「鬼滅の刃」の耳飾りから旭日旗デザインを消去させた、その余勢を駆って“反日運動”に勤しむ人々の姿が目に浮かぶようだ。

大岡真帆
1979年生まれ。2009年に渡韓。韓国企業・日系企業での勤務を経て、現在はフリーランスで活動中。

デイリー新潮取材班編集

2021年3月19日掲載

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