【特別対談】元担当記者が語りつくす「北朝鮮」の真実に迫る術(中)

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『金正恩の機密ファイル』(小学館新書)の著者で、元北朝鮮担当記者(現・東京新聞外報部編集委員)の城内康伸さんが独自入手した内部資料からは、国内のすさんだ状況が見えてくるのに、それでも金正恩体制が揺るがない――元NHK解説委員の塚本壮一さん(桜美林大学教授)との対談で、その理由に迫る。

塚本壮一:本を読んで僕の想像以上だったのは、朝鮮人民軍内で犯罪や脱税などが頻発しているという、すさんだ空気ですね。平壌に取材で行ったとき、金日成(キム・イルソン)広場で酒を飲んでふらふらしている酔っ払いとかを見たことはありました。だから、全人民が末端まで統率が取れている、なんてことはあり得ないと思っていましたけど、ここまで荒れているとは思っていなかった。

金正恩が核にこだわる理由

城内康伸:僕も内部資料を読んでびっくりしましたね。人心はすさんでいるし、韓国の文化も非常に入っている。本にも書いたけど、メモ帳の中に韓国の歌を書き留めている軍部隊の幹部もいる。

塚本:僕も中朝国境で、18か19歳くらいの脱北者の女の子と会ったことがあるのですが、彼女も韓国の映画を観ている、と言っていたんですよ。当時はUSBではなく、DVDが中国から持ち込まれていたらしいですけど。だけど、朝鮮人民軍の幹部クラスまでが、というのは驚きでした。

 朝鮮人民軍内の犯罪などの資料はちょっと以前のものですよね。今も状況はあまり変わらないと見ていいのでしょうか。

城内:その後の資料は手に入ってはいないんですが、脱北者や北朝鮮の人、また韓国の情報関係の人と会って聞いてみても、少しも変わっていないと言いますね。

 だからこの本でも書いたんですが、こうした軍の荒れようも核開発強化の一因になっているんじゃないか。これでは通常兵器も通常軍隊もダメだ、だから核がより必要になっているのではないか。僕は人民軍の荒廃ぶりを内部文書で見ていて、金正恩(キム・ジョンウン)が核にこだわる理由にはこういうこともあるんだろうと思いました。

塚本:なるほど。北の核開発はアメリカ向けのものなんだというある種の常識がありますけれども、案外足元の話だったりもするかもしれませんね。

 本にも書いておられるけど、そういう荒れた雰囲気が生まれるのはやはり貧しいから、食えないからという理由があるからだと思うんです。

高級マンションを中国に持つ富裕層も

塚本:でも、金正恩時代になって経済はよくなった、というのが国際社会での一般的な受け止め方ですよね。実際、『アジアプレス・インターナショナル』が発表している北朝鮮の物価動向などを見ても、物価が激しく乱高下しているという様子もない。もちろん貧しいのは貧しいのでしょうが、それでもある程度経済はうまくいっていると思っていました。実際のところ、どうなのでしょう。

城内:僕が取材で付き合っていた北の人は2015年以降でせいぜい10人。その中で本当に何でもしゃべるというのは4、5人でしたが、彼らが言うには、確かに経済はよくなった、と。ただし、国家は何もしてくれない。その代わりに何でもやれるようになった、と言うんですよね。

「チャンマダン」、いわゆる市場での自主的な経済活動は規制がかなり緩くなった。要するに、自分の力さえあればやれる、という話ですよ。

 それが、社会主義的な統制が行き渡っていなくなってきているのか、それとも意図的にほったらかしてきたのかは分からないけれども、結果として支配権力がそれを黙認してきたことは確かです。市場経済、自由経済がかなり広がって普及していることが、「経済がよくなった」理由なんじゃないでしょうか。

 ただ、放任すれば経済が活性化するということを金正恩さんが見通していたのならばすごいですけれど、そうではなく、やはり彼の指導力というよりも人民の知恵と力によるものではないですかね。

 僕はこの本でも、検察の資料を使って「無法者の稼ぎ方」という章を立てて、違法な経済活動をしている人の実態を書きました。でも、こういう人たちが結局、北朝鮮の経済を回す原動力になっている、という気はするんです。

 あと、「トンジュ(金主)」と呼ばれる新興富裕層ですね。北京市郊外に通州という町があるのですが、そこの高級マンションに部屋を持っているトンジュがいたのには驚きました。

塚本:中国まで来て、ですか。

城内:はい。

「放っておいてくれるのがいい」

塚本:今回の朝鮮労働党大会で新たな経済計画なるものが出ましたが、言っていることは相変わらずの「自力更生」ですよね。そういう公式の計画とは全く別に、トンジュ、あるいは、当局に目をつけられない程度に商売がうまい人がいることで、実際の経済が回って内需も喚起されているんだな、と思うんです。

城内:では日本の昔はどうだったんだ、と考えたときに、じゃあ江戸幕府が何かやったのか、と思うんですね。別に何もやっていない、民衆が勝手に経済を動かしていたところがあって、日本も昔は今の北朝鮮と同じだったんじゃないのか、という感じがするんです。

 結局お上は何もやっていない、というのは一緒なわけですよ。北の人が言っていて面白いなと思ったのは、

「国家は何もやってくれないけど、やってくれないのがいいんだ。放っておいてくれるのがいいんだ」

 ということでした。もっとも最近は、取り締まりと統制が強化されているようですね。チャンマダンなども2年ほど前から統制が厳しくなっているという話が入ってきている。でもそんなことしたら経済は落ちてきますよ。だって民衆の力に頼っているんですから。

塚本:結局、経済を回す部分と統制を天秤にかけて、あるときは統制にアクセルを踏んで、あるときは経済を回す。「チャンマダン世代」と本に書いておられましたが、国家が何もやってくれないことで忠誠心が薄い世代が出てきているのだとすると、それは北朝鮮社会の今後に大きな影響を及ぼすことになりませんか。

北朝鮮は壊れない

城内:そういう流れになると「北朝鮮が壊れる」と言う人がいますよね。「改革開放をすれば壊れる」とか。でも僕はそうは思わない。

 たかだか人口2500万人の国ですから、締めるところを締めれば何とでもなると思うんです。だからむしろカギは経済です。食えるようになると、国民は不満を持たないですよ。

 中国など人口14億人いても、みんなある程度豊かになっているから、政治上の怒りや不満は大きく表面化しないじゃないですか。しかも思想統制する公安監視機能は非常に厳しいですしね。だから今、中国が崩壊するなんて言う人などいないでしょう。

 ましてや北朝鮮は人口2500万人なんですから、今後経済が回復して国民の8割がそれなりに食べられるようになったときに、どう思うか。「やはり、金正恩元帥様の指導力は卓越している」という国民の評価になるんじゃないでしょうか。元帥様だからこそ我々の生活はよくなったんだと。そこに韓国文化が入ってきても、それで壊れることはないんじゃないかな。

 確かに北朝鮮は今も韓国ドラマなどを非社会主義的な傀儡文化だと危険視して警戒を強めています。しかし、あれほどの監視国家なら、いかようにでもコントロールはすると思います。

塚本:平壌に行ったとき、バスで移動中、どこかの工場の前を通りかかったら、従業員たちが昼間から中庭でバレーボールをして遊んでいるんです。それを見て、平壌に住んでいるから恵まれているとはいえ、実は楽であるのかもしれないと感じました。

城内:2016年に「200日戦闘」という増産運動がありました。労働者は工場に出勤し、保育園なども勤務時間の延長があったとき、工場の労働者や保育園職員は、施設に残ることは残るけど、電気がないから稼働させることができない。だから施設内でトウモロコシ酒を飲んだりして時間を潰している、とか言っていましたからね。電力などのエネルギーがないから、動かしようがない。そんな状態だったと言っている人もいましたね。

モヒカン、スパッツ、不純映像物

塚本:韓国の風潮の流入については、本書に書かれたモヒカン頭の青年やスパッツの話が面白いですね。

城内:資料には「おんどりのような頭」と書いてあったからモヒカンと表現したんだけど、果たして我々の想像しているモヒカンかどうかは分からないですけどね。

 スパッツも面白いですよ。朝鮮語の表現だと「股間にぴたりと張り付いた」とか「股間の形がそのまま出ているズボンを穿いて」だとか。

塚本:本人たちは怒られるのを半ば覚悟の上なんでしょうけど、ああいう厳しい社会でよくそんなことができる、勇気のある人たちがいるもんだなと思いました。

城内:こういう話は学術的でもないし、大上段に構えて体制を語る材料にはならないかもしれないけど、「おんどりのような頭」という表現――「金日成・金正日主義青年同盟」(注:北朝鮮の大衆青年組織)が出した「非社会主義現象」に関して注意を喚起した内部文書にあった――を読むと、はっとするんです。公式文書の中にこうした表現があると、北朝鮮で実際にこういう出来事が起きているんだ、という確信を持てるし、それが面白く、かつ感動したりもしますね。

塚本:公式報道でもたまに「資本主義の黄色い風に気をつけろ」みたいな表現が出てくるんですが、それがこんなに具体的な形で表れていることがよく分かりますね。

城内:本当に面白いですよ。

 他にも、韓国の“不純映像物”を入れていたノートパソコンが当局に摘発されそうになり、ビルの屋上だか高層階だかから放り投げた17~18歳の男の子がいたという話があったり。こういうのは読んでいて映像として頭に浮かんでくる。なんか「頑張れよ」と言って、この青年を応援してやりたくなりましたよ。乾いていない北朝鮮が伝わってくる、というのでしょうか。

 朝鮮人民軍235軍部隊所属の軍人たちの素行や思考調査の資料などは生々しいですね。1人1人名前が書いてあって、それぞれがどうだということがいっぱい書いてある。例えばある部隊長が、人工衛星と称した弾道ミサイルの発射について「人民生活が苦しいのに、人工衛星なんかをしょっちゅう発射してどうするのか」と繰り返し発言したとして、軍の内部文書で槍玉に挙がっている。資料という確実な証拠で内部の不満が確認できるわけですよ。

金正恩は「父親嫌い」か

塚本:金正恩が「父親嫌い」なのではないかと思わせるようなエピソードが出てきました。それで、もしかしたら、と思ったのですが、確かに金正恩は金正日(キム・ジョンイル)の先軍政治から、割と早い段階で朝鮮労働党を重視する政策に大転換しました。僕などは単純に、金正日の先軍政治は1990年代後半の“苦難の行軍”もあってやむを得ず行われたことであって、金正恩はそれを本来の政治に戻そうとしただけだと思っていたわけです。でも、実は、親子の葛藤のようなものが反映されていたのかもしれない、と。

城内:僕は、直接はないと思います。先軍政治は緊急事態下の非常事態におけるイレギュラーな統治。だからこそ、実力行使の部隊を軸として治めていくという方法を執った。いわば“クーデターが起きていないクーデター”ですよね。

 だから金正恩の党重視は、緊急事態から脱却して正常な国家運営システムに戻すということだと思うんです。

塚本:いくらなんでも父親が嫌いだから、ということはないわけですね。

城内:ないと思います。ただ、本の中に書いたように、金正恩が現地指導に行き、同行の側近とかお付きの人が「(金正日)将軍様がこうおっしゃっていました」とかいった将軍様のマルスム(お言葉)を出すと、すごく不機嫌になって、「もういい」と遮ったりするという話は聞きました。それが頻繁に起きている、と聞きました。

 だからやっぱり嫌いだったんじゃないですか。いろんなところから聞きましたよ。

塚本:先軍政治については、朝鮮総連の人から「あれは困難だったからしようがなく軍政を敷いたんだ」という説明を聞いたことがあって、すごく納得いったことがありました。

城内:分かりやすいですよね。

「この時代は30点」

塚本:その軍政を継続する選択肢もあったはずなのに、金正恩は党政治に転換した。こんなことをして大丈夫なのかと思いましたが、いつの間にか軍も抑えていますよね。そうなるとやはり、政治的な力量があるんだろうと言わざるを得ない。そのあたり、城内さんはどう見ていますか。

城内:力量はきっとあるんでしょう。昨年10月でしたか、朝鮮労働党創建75周年記念の軍事パレードで、「自分の非力で皆さんを苦しませて心が痛む」みたいな演説をして泣き顔になりましたね。僕はこれも、自信の表れだと思いましたね。完全に権力を掌握しているからこそ、弱気なそぶりを見せることができる。自信があるから泣き顔まで見せられるんだな、と。もっとも、これも演出ではないかと思うのですが。

塚本:なるほど。

城内:2011年に金正日が亡くなったとき、韓国の研究者との会話で僕が言ったのは、「金正恩政権がこれから5年もてば、絶対に壊れないと思う」ということでした。もし北が崩壊するなら今から5年の間だ。それを過ぎたら金正恩体制は完成に近づいているから壊れない、と。

 彼は保守的というか、オーソドックスですよね。おじいさん(金日成)のやり方を踏襲している。今回の党大会の開会のとき、彼は人民服に肖像徽章を着けて出てきたでしょう。

塚本:そうでしたね。

城内:5年前の党大会では、グレーのスーツを着ていたんですよ。で、今回の人民服姿を見たときに、「あ、総書記になるんじゃないか」と瞬間的に思った。そしてその通り総書記になった。

 要するに、昔に戻そうとしている。核は取りあえず完成させたから、おじいさん流のがっちり手堅い形の国家運営をやっていこうとしているんだと思う。

 もう1つ、昔聞いたのは、書記室が大きな力を持つ影の頭脳なんだということです。金正恩の取り巻きのテクノクラートにすごい連中がいて、その辺りが知恵をつけているんじゃないかと。そういうことを言っている人がいました。

塚本:父親との差とか金正恩スタイルといったことについて、城内さんが会っていた北の人たちは何か言っていましたか。

城内:あまり聞いたことがないですね。

 でも2015年頃に会っていた人は、首領様(金日成)の時代を100点とすると将軍様(金正日)の時代が60点、この時代が30点とか言っている人はいましたね。1人でしたけど。その人はかなり激しく体制批判をしていました。大抵の人はトップのことは悪く言わないですよ。どうも体に染みついているみたいです。

塚本:その100、60、30というのはどういう理由だったんですか。

城内:統治についてどうですか、指導者としてどうですかと聞いたらそんな答えだったんですよ。その先を僕は突っ込まなかったけど、全体的にということなんでしょうね。

かつての習近平にも似た「水戸黄門政治」

塚本:北朝鮮の体制について、崩壊する、崩壊すると言われ続けて30年ぐらい経っているわけですね。そんな中で金正恩統治は5年もったわけだし、やはり体制は堅いのだろうと思いますが、城内さんはこのまま継続していくと思われますか。

城内:よほどのことがない限り。経済が底上げすれば体制はより固まりますよね。

 彼は今回も、人民大衆第一主義とかしきりに言っています。彼が就任してから一貫している点は、「人民生活の向上」を口が酸っぱくなるほど繰り返し言っていることですね。

 数年前から思っていましたが、金正恩がやっているのは「水戸黄門政治」ですよ。つまり、あちこちに行って腐敗まみれの幹部連中がいると「けしからん」と粛清する。一般民衆は多分、拍手を送っていると思うんです。賄賂にまみれ、特権でやりたい放題の悪代官のような連中をばーんと粛清する。それを見て胸がすっきりするんしょう。

 一応、民衆に寄り添おうという姿勢は見せているわけですね。現業の人たちと一緒に肩を抱いたり。悪代官をやっつけて民衆に寄り添おうとする姿勢がある。そのために、視察であちこち行っては「けしからん」「こんなものを民衆に食わせられるのか」と叱りつける。水戸黄門に似ていますよね。横にくっついている金与正(キム・ヨジョン)と趙甬元(チョ・ヨンウォン)が助さん格さんみたいな形で。

 別の見方をすれば、習近平中国国家主席の初期と似ていますよね。習近平も、「ハエもトラも叩く」と言って汚職まみれの高官をバサバサ切って、それで人民の支持をかなり高く取っていた。そういうことも参考にしているのかもしれない。

大きかった中国との関係修復

塚本:ただ、今は、経済制裁を受けている上に新型コロナウイルスの感染拡大がありますよね。これらの影響は大きいでしょうね。

城内:影響はあるでしょうね。僕の知り合いも全く連絡も取れなくなっています。中朝国境に置いているエージェントも、北からは誰も来ていないというから、相当厳しいんじゃないですか。

『ラジオ・フリー・アジア(RFA)』は、参加者に贈物を与えなかった党大会は初めてだ、という報道をしていましたね。結構厳しいのかもしれないです。

塚本:とはいっても、その厳しさが体制維持に影響するわけではない。

城内:向こうの人はよく言うじゃないですか、「我々はずっとそれで生きてきた」と。

本当にいよいよやばいとなったら、というかそうならないように中国が助けるんじゃないですか。

塚本:結局そうですよね。

城内:僕はやはり、2018年以降に急速に中国との関係改善をやったことが大きいと思いますよ。だから、中国からいろいろ入っているんじゃないですか。

塚本:それまでの中国への罵詈雑言をころっとひっくり返しましたね。でもそれがうまくいって、一昨年には習近平が平壌を訪問した。順調ですよね。

城内:今年は中国共産党建党100周年だから、金正恩が北京に行くんじゃないですか、何かくれという話で。他の人たちと並ぶのを金正恩さんは嫌うかもしれないから、ちょっと早め遅めかもしれないけど、行って何かもらってくるんじゃないですかね。

 北朝鮮は昨年、新型コロナ対策で国境封鎖をせざるを得なかった。それから天災がひどかった。長引く制裁を加えて三重苦と言われていますよね。ただ1つよかったのは、ドナルド・トランプ前米大統領のおかげで米中の対決が激化したことですね。これは旧ソ連と中国との競争と一緒で、北朝鮮にとってはよかったんじゃないですか。中国は北の肩を持つでしょうから。

塚本:国際情勢の面でかなり運が味方しましたね。

城内:そう思いますよ。強気の背景として、中国との関係修復、結束強化ということが大きいと思います。(つづく)

城内康伸
1962年、京都市生まれ。早稲田大学法学部卒。1987年、中日新聞入社。東京新聞(中日新聞東京本社)社会部で警視庁捜査二課を担当、サブキャップなどを務める。1993~1996年、2000~2003年、ソウル特派員、同支局長。その後、社会部デスク、北京特派員、外報部デスクを経て、再びソウル支局長、北京特派員に。現在、東京新聞(中日新聞)外報部編集委員。著書に『昭和二十五年 最後の戦死者』(第20回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞)、『シルミド―「実尾島事件」の真実―』『猛牛(ファンソ)と呼ばれた男―「東声会」町井久之の戦後史―』、『金正恩の機密ファイル』など。

塚本壮一
桜美林大学教授。1965年京都府生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科を卒業後、NHKに入局。報道局国際部の記者・副部長として朝鮮半島の取材・デスク業務に携わり、2002年の小泉首相訪朝など北朝鮮・平壌取材にもあたった。2004年から2008年まで北京に駐在し、北朝鮮の核問題をめぐる六者会合や日朝協議で北朝鮮代表団の取材を担当。2012年から2015年まではソウル支局長として、李明博・朴槿恵両政権下で悪化した日韓関係や、旅客船セウォル号事故などを取材した。ニュース「おはよう日本」の編集責任者、解説委員を務め、2019年に退局後、現職。

Foresight 2021年3月18日掲載

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