「R-1グランプリ」が全く笑えずブーイング あまりに多すぎた低視聴率の原因
審査員の違い
審査員の顔ぶれも問題だったという。ここでM-1の審査員と比較してみよう。ポイントは年齢の高さだ。
M-1の場合、最年長がオール巨人(69)で、次が上沼恵美子(65)。3位は松本人志(57)と立川志らく(57)の2人だ。
一方のR-1だが、陣内智則(47)、友近(47)ハリウッドザコシショウ(47)、古坂大魔王(47)の4人が最年長となっている。
「R-1の審査員から、これまで出演していた桂文枝さん(77)や関根勤さん(67)というベテランが姿を消しました。これは番組の魅力を減少させたと思います。
M-1のように大御所の審査に、若手がビビりながら果敢に返すから面白いのです。ましてR-1の場合、マヂカルラブリーの野田クリスタルさん(34)は、いくら何でも審査員としては若すぎます」(同・スタッフ)
出演者と審査員の年齢が近いと、「ライバルがライバルを選ぶ」ことになってしまう。嫉妬や敵意で審査の目が曇らないかという疑問を持たれても仕方がない。
「THE W」の二番煎じ
「大御所の審査員は“老害”と言われることもありますが、業界では確たる地位を築いているわけですからね。未来のスターが誕生しても、大御所の人気に影響を及ぼすようなことは、まずありません。
だからこそ大御所は熱心に、かつ温かい目で、若手の芸を楽しみながら審査するものです。こうしたM-1とR-1の審査員の差は、はっきり現れていたと思います」(同・スタッフ)
そもそも実際の放送では、審査員が寸評を披露する場面が少なかった。「審査員たちはなぜしゃべれなかったのか」(末尾:註1)という記事が配信されたほどなのだ。
「視聴率が低迷した要因として最後に挙げるべきは優勝者です。大会に筋書きはないわけですが、『THE W』では吉住(31)がゆりやんレトリィバァに勝って優勝し、今回はその逆になったわけです。
これでは『今年のR-1はTHE Wの二番煎じ』と自ら宣言しているに等しいと思います。
ゆりやんレトリィバァさんのネタはさすがでしたが、お笑いファンは、今さらR-1で2人の再戦を見たかったわけではないでしょう」(同・スタッフ)
[3/4ページ]