5歳男子餓死、「ボス」と呼ばれた主婦がすべて明かした 「洗脳支配」の経緯と理由

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無理やりでも連れ出さなかったことを後悔

「たまたまコインランドリーで会った時のことです。赤堀は、身振り手振りを交えながら悪びれる様子もなく『あいつ(碇)が勝手にそう言いよるだけ』と言い訳するだけでした。意外かもしれませんが、赤堀は完璧な母親にみえました。一度、用事があって赤堀の家の前まで言ったことがあるのですが、ちらっと見えた部屋の中は綺麗に整頓されていてテーブルの上も綺麗だった。子供たち全員に水泳、長女と次女にはバレエを習わせていると赤堀から聞いていたし、子供に着せている洋服もオーガニックっぽいナチュラルな雰囲気のお洒落着だった。本人はよくボーダーの服を着ていたかな。そういえば碇さんもよくボーダーの服を着ていました。赤堀は朝8時とかに会ってもバッチリ化粧をしていて、身なりはちゃんとした人なんだなとは思っていました」

 碇容疑者の洗脳が解けたのは逮捕の1ヶ月前ごろ。その後から自殺願望がでてきたそうだ。

 どうしてここまでの洗脳支配が進んだのか。

「ママ友からは、『幼稚園で孤立していた赤堀に明るい性格の碇さんが声をかけ、そこから付き合いが始まった』ときいています。一方、碇さんは、子煩悩な旦那さんと仲睦まじい夫婦として有名だったそうです。まだ若いのに立派な一軒家を持ち夫婦円満な碇さんをみて、赤堀は羨ましいと思ったんじゃないでしょうか。だから彼女をターゲットにしたんじゃないかと私は思っています。赤堀は、当時碇さんが一番仲良しだったママ友の悪口を碇さんに吹き込み、疎遠にさせたそうです」

 最後に悔恨を込めてこう話す。

「赤堀に騙されて、それを見抜けなかったこと、そして赤堀のせいで碇さんが『ネグレクトしている母親』と思われていたことも本当に悔しい。なぜ、『電気が止まっている』と赤堀から聞いた時に、碇家に無理やり押しかけて子供たちを連れ出さなかったのかと後悔しています」

デイリー新潮取材班

2021年3月13日掲載

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