5歳男子餓死、「ボス」と呼ばれた主婦がすべて明かした 「洗脳支配」の経緯と理由
偽名で年齢を10歳以上サバ読みし
世間を震撼させた福岡の5歳の男の子・碇翔士郎君の餓死。福岡県警は、実母である碇利恵(39)と知人の赤堀恵美子(48)の両容疑者を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。2人はママ友同士で、赤堀容疑者は碇母子の生活費や食事をすべて管理し、精神面でも完全に支配下に置いていたという。洗脳をいかにして可能にしたのか。その端緒と餓死までの理由と経緯について、赤堀容疑者が勝手に「ボス」と呼んで、洗脳の材料の一つとして利用していた保護者仲間がすべてを明かした。
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「赤堀は碇さんに対して、私が『ボス』だと話していたそうですが、そんなふうに呼ばれていたなんて全く知りませんでした。去年の10月くらいに突然警察が来て聴取をされ、その時にはじめて、赤堀が私の名前を利用して碇さんからお金を詐取していたと聞きました」
と憤りながら話すのは、両容疑者を知る保護者仲間の女性Aさん(48)だ。
「赤堀と知り合ったのは5年くらい前、たまたま近所のパチンコ屋で『ここ(玉が)全然出らんね』って話しかけられたのがきっかけでした。赤堀はサバサバした雰囲気で早口でまくしたてながら話す人でした。いつもママ友の輪の中にいて、子供の参観日には、赤堀と相当年齢差がありそうな、若くて綺麗なママ友とつるんでいて違和感がありました。赤堀は出会ったときから『赤堀ユウナ』だと名乗っていました。ユウナがユナときこえたので、私はずっとユナと呼んでいました。年齢は聞いたことがなかったけれど、あとで他のママ友から聞いたところでは、年齢も32歳だと偽っていたようです」
「お金はいらないから聖教新聞をとってくれ」
赤堀容疑者と出会って1、2年くらいの時に、Aさんはこう告げられたという。
「『以前住んでいたマンションの支払いトラブルがあって、裁判沙汰になりそうだ』と相談されたことがあります。赤堀曰く、旦那の刺青が(マンションに)バレて強制退去になり、37万円くらい払わなければいけないと。私の知り合いを紹介してあげられるかもしれないと思ったのですが、いざ赤堀が持ってきた書類に目を通すと、『家賃滞納』という文字が見えました。それでこれは関わらないほうがいいと思い、自分の知り合いを紹介するのはやめました」
赤堀容疑者が創価学会員であることは既にお伝えしたが、そのことも打ち明けられていたという。ただ、そこにも「計算」があったようだ。
「赤堀本人から学会に入っていると聞きましたし、『お金はいらないから聖教新聞をとってくれ』と赤堀から頼まれたこともあります。結局1年くらい、お金も支払った上で聖教新聞をとりました」
Aさんは餓死した翔士郎君の母、碇容疑者とも面識があった。2人をつないだのは赤堀容疑者だった。
「碇さんは、私の子供が小学1年生の頃の参観日に、『私のママ友』と赤堀から紹介された覚えがあります。いつも赤堀の後ろに隠れて影が薄かったから、あんまり顔も覚えてないくらいです。正確な時期は忘れたのですが、ちょうど今くらいの寒い日の19時頃に、碇さんの家の近くの道端で赤堀に遭遇したことがありました。翔士郎君が亡くなる前のことです。赤堀は風呂上がりなのかタオルで髪を巻いて、片手に収まるくらいのタッパーにラップをかけたものを手にしていました。中にはおかずらしきものが入っていて、風呂上がりのせっけんの匂いとおかずの匂いが混じって気分が悪くなった」
「こんな時間に何しようと?」と尋ねると……。
「赤堀が『あのバカ、離婚して借金だらけで電気が止まった。生活保護もまだ入ってこん。だから差し入れ持っていきようと』と話していました。後日『(碇の)電気代うちが払ったんよ!』とすごい剣幕で言っていました。ほかのママ友には『(碇が)男にのぼせて金を持ってない。(碇さんが)ネグレクトしているから面倒みている』と赤堀は吹聴していたみたいです。私は当時、碇さんの近所に住んでいたので、『子供だけでもうちに来させたらいいよ』と赤堀に言ったのですが、『いやいや悪いから』と遠慮していました。今から考えたら、私に碇さんの子供たちを会わせたら、様子がおかしいことに気づかれてしまうと思ったのかもしれません。いつだったか赤堀から『(碇が)生活保護を受けるから幼稚園をやめなあかん』と聞いた気がするんやけど、うちの子は当時保育園やから、よく事情を知らなくて、そのおかしさはわかりませんでした。とにかく、碇さんはお金に困っているんだという認識だったんです」
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