東日本大震災から10年 一歩を踏み出すことで開いた扉

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宮城県で育ち、「東北は心の故郷」と話すプロフィギュアスケーターの荒川静香さん。

彼女が、東日本大震災で甚大な被害を受けた農家を訪ねることは、至極、自然な行動だった。

あれから10年。折々に継続して訪問した農家は26軒に及ぶ。その中から、JAを通じて、3軒の農家とオンラインで旧交を温めた。産地復興へ向け、地域を先導する各農家の逞しく、頼りがいのある取り組みの軌跡を振り返ってみた。

 荒川静香さんは、震災が発生した2011年の4月、被災地を訪ね、仙台東部道路から沿岸部を見渡した時、その光景に「言葉を失いました」と回想する。...

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