台北の街から福原愛の広告が消えた! モラハラ&不倫報道、台湾人の反応を現地在住の日本人が取材
台北の繁華街。多くの通勤客が行き交うターミナル駅の通路に、福原愛(32)と夫の江宏傑(32)がツーショットでニッコリとほほ笑んでいる。パナソニック製のエアコンの広告だ。愛ちゃんが流暢な中国語で性能をアピールするテレビCMの効果もあり、台湾ではよく知られたポスターである。だが、この夫婦の離婚騒動が報じられた後の3月9日早朝、二人の姿は広告スペースから忽然と消えてしまった。
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日本で発覚した福原(以下、日本人として親しみを込めて愛ちゃんと呼ばせていただく)の不倫騒動は、コロナ禍で話題に乏しいマスコミの格好の取材対象となって、台湾でも一気に広まった。その中には、愛ちゃんに対して批判的な論調も多々見受けられる。
例えば、台湾メディア『中国時報』のWeb版では、「日本人のよそ者は、台湾にいる子供や自分の母親を置きざりにしてまで、日本での仕事を大事にして、コロナ禍にもかかわらず日本に戻って好き放題に羽を伸ばしている」といった書き方をしている。
台湾在住30年、台湾人の妻を持つ日本人である筆者が、日台社会の温度差を肌で感じつつ、ゴシップ好きな一般人も含めた台湾人の生の声を拾ってみた。
「北京なまりの中国語がキライ」
まず大前提として、愛ちゃんに対する眼差しは、日本人と台湾人で大変な隔たりがある。端的にいうと、台湾人にとっての愛ちゃんは「日本人が感じるような“お馴染みの顔”ではない」ということだ。
例えば今回の騒動が持ち上がるずっと前の話だが、愛ちゃん一家が出演するパナソニックのCMをテレビで見た私は、「愛ちゃんもすっかり台湾社会に溶け込んだね」と隣に座る妻(台湾人)に話を振った。すると妻は、「私、あの人の中国大陸ナマリの中国語がキライ」と、思いのほか否定的な反応を示したのだ。大陸の中国共産党と70年も“冷戦状態”で対峙し続けてきた台湾の人々にとって、長年中国で卓球修行をしてきた愛ちゃんは“北京寄り”の匂いのする日本人なのである。
要するに愛ちゃんは、あくまで「中国大陸で愛されている日本人」なのだが、それでも台湾に嫁に来てくれたからには、ということで表向き温かく迎えいれていた。かといって、真の台湾人として認められるほど台湾社会に溶け込んでいるわけでもない。彼女はいまだ「よそ者=新参の移住者」だというのが、台湾人の正直な感情ではないだろうか。
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