このご時世に「イートイン飲酒OK」のコンビニを発見 改めて感じる“運用”の難しさ

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コンビニと「お酒」の在り方の参考に?

 途中、外国人カップルもイートインを利用していました。缶チューハイを手に、つまみ代わりのおにぎりを物珍しそうに観察していることから、まだ日本に来て日の浅い方たちだと思われます。バーやレストランほど敷居が高くなく、軽くお酒を楽しめるという点で、彼らからするとちょっとした「パブ」感覚なのかもしれません。

 私より先に“フライング”で飲み始めていたお父さんは、寝落ちを挟み、2時間ほどで帰っていきました。イートインで飲酒を禁じるのには、こうした“長居”をされたくないお店側の事情もあると思われますが、この店舗では(睡眠OKというわけではないものの)店員さんが注意することもありませんでした。ちょっと不思議なコンビニ体験でした。

 いま、コロナ禍の巣ごもり需要で、コンビニ各社は酒類に力を入れています。例えばセブン-イレブンでは、酒の売り場面積を拡大し、おつまみを手に取りやすくする新レイアウト店を増やしています(「激流」21年3月号掲載 連載「バイヤーズ・アイ」より)。

 アフターコロナの際には、拡充した酒商品を店内で楽しめる、そんな店舗が増えると面白いかもしれませんね。もちろん、お酒はほどほどに楽しく飲みましょう。

渡辺広明(わたなべ・ひろあき)
流通アナリスト。株式会社ローソンに22年間勤務し、店長、スーパーバイザー、バイヤーなどを経験。現在は商品開発・営業・マーケティング・顧問・コンサル業務など幅広く活動中。フジテレビ『FNN Live News α』レギュラーコメンテーター、デイリースポーツ紙にて「最新流通論」を連載中。

デイリー新潮取材班編集

2021年3月4日掲載

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