「JRA」給付金不正受給問題がマスコミに飛び火 問われる競馬記者たちのモラル
副業をしていた記者仲間に絞って勧誘
2月17日に第一報が出た直後にスポニチはすぐさまA記者の関与を把握し、本人を聴取。本人は「X氏に頼まれ、10人以上を勧誘した」と認めたという。スポニチは、25日の紙面で、「本来の業務と関係のない行為をし、記者倫理を逸脱したことに対しお詫び申し上げます。今後も調査を継続し、詳細が判明次第適切に対処いたします」とのお詫び文を掲載した。
現在、A記者は担当から外され、会社は貸与していた携帯とパソコンの解析を進めているというが、ことはこれで収まりそうにないという。
「A記者自身もX氏を通して不正受給していたという疑惑も出てきています。さらに、A記者と同様にX氏の手先となって厩舎関係者を勧誘していた、他の業界紙記者がいたとも囁かれている。また、彼らは競馬関係者だけでなく記者仲間らにも熱心に勧誘していたので、記者の中にも不正受給者がいるのではないかという騒ぎにまでなっているのです」(同・記者)
持続化給付金とは、感染症拡大による営業自粛等で大きな影響を受けている中小企業や個人事業者を対象とした制度だ。会社に所属し給与をもらっている立場の競馬記者らは、本来、給付対象とはならないのではないか。
「法人でない個人が持続化給付金の申請をするには、事業者として確定申告をしている必要があります。実は競馬記者の半数以上が契約社員や業務委託の雇用形態で、競馬専門番組の解説などの副業を持ち、“雑収入”として確定申告している人が多いのです。A記者自身は正社員ですが、競馬専門チャンネル『グリーンチャンネル』のパドック解説者だった。正社員であっても、もし個人で行っている事業収入がコロナ禍の影響で減ったと証明できれば、物理的に申請は可能。A記者は、自分と同じようなアルバイトをしている記者に絞って勧誘していたとも聞いています」(同・記者)
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