「JRA」給付金不正受給問題がマスコミに飛び火 問われる競馬記者たちのモラル
日本中央競馬会(JRA)のトレーニングセンターに勤務する調教助手や厩務員らが、新型コロナウイルス対策の持続化給付金を不正受給していた問題は、マスコミ業界にまで飛び火して収まる気配がない。2月25日には、スポーツニッポンの競馬担当記者が「勧誘役」として関与していたことが発覚。さらに「デイリー新潮」が取材を進めたところ、ある競馬専門紙の記者も、持続化給付金を受給していた事実が判明した。直撃取材に記者は……。
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地方競馬の馬主資格を持っていたスポニチ記者
「勧誘役となっていたスポニチ記者は、競馬記者らの間でも一、二を争う競馬オタクとして知られていた。“競馬村”に染まりすぎて、世間の常識がわからなくなっていたのだと思います。いま競馬記者たちは、他にも手を染めている記者がいるのではないかと疑心暗鬼になっています」
こう語るのは、ある競馬記者である。
今回の不正受給の中心的役割を果たしていたのが、大阪で税理士法人の代表を務めるX氏。JRAに所属する多くの騎手や調教師の税務顧問を務めていたX氏は、地方競馬も含めると100頭もの競走馬を所有する大物馬主としても競馬界では知られた存在だった。
「現在、JRAも調査に乗り出していますが、X氏の誘いに乗って不正受給した調教師や調教助手、厩務員は130名を越えるとも言われています。勧誘ビラなどには、『申請サポート報酬』として受給金額の7〜10%の手数料がかかると書いてあり、X氏は多額のマージンを得ていました」(前出・記者)
そのX氏の手先となって不正受給の勧誘をしていたのが、スポーツニッポンの大阪支社に勤務する30代の競馬担当のA記者だった。
「A記者はX氏と一緒に馬の競りに足を運ぶほど親しかった。彼自身も地方競馬の馬主資格も持っているくらい競馬にのめりこんでおり、人脈は牧場関係者にまで及びます。取材先だった栗東トレーニングセンター(滋賀県)で、関係者に堂々とチラシを配ったり、LINEなどで勧誘していた。X氏から紹介手数料をもらっていた疑惑も持ち上がっています」(同・記者)
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