ロシア毒殺未遂事件の全容を報道が暴いた:米新政権にインテリジェンスの課題
調査報道が情報機関を超えた。
というのは、ロシアの反政府運動指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏毒殺未遂事件を暴いた英国の民間調査報道グループ『ベリングキャット』の調査報道のことだ。彼らは、ロシア情報機関、連邦保安局(FSB)が起こした事件の全容を暴き、世界を驚かせた。
後述するように、欧米情報機関もなし得なかった取材方法によって、FSBの秘密工作を明らかにし、その成果を報道したのである。
それは、スパイを使った人的情報(HUMINT)活動でもなく、盗聴などで得た通信情報(COMINT)や信号情報(SIGINT)でもなかった。...