「菅首相」長男の接待問題、2世タレントのレポート「アンフェアか世の中そんなものか」

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「同情してしまいます」

 では、私の周りの方々はどう思ってらっしゃるのか伺ってみましたのでご覧いただきましょう。

「菅さんの息子、完全に総務省対策要員ですよね。世の中の嫌な縮図が露呈されたように思います」(44歳男性・メーカー勤務)

「互いに利害関係者であるならば、国家公務員倫理規程に触れるでしょうから官僚側は拒否しなければいけないところですが、総務省に大きな影響力を持つ現職総理の息子から案件を持ちかけられ、断れる役人はなかなかいないでしょうね。私は今回、接待を受けた側に同情してしまいます」(52歳男性・コンサルタント業)

「文春、見ました。今時40過ぎてロン毛? がまず気になりました(笑)。あと、お辞儀の角度がさすが政治家の息子だな、なんて感心したりして…。まあ、野党が糾弾するのはわかりますけど、新型コロナや地震、経済も滞ってるのに、飯食って利益供与がどうしたっていうことに時間と金を使おうっていうのが無駄じゃないかなと思いますね。正直、私らの生活に関係ないことだし。こういうことは世の中が平穏な時に追及するようなことじゃないですか?」(49歳男性・金融機関勤務)

「この会社ってもともとは映像制作会社だったんですよね? 電波事業に乗り出したのって、せっかく菅さんの息子を入れたから口利きして貰おうってこともあったのではと勘ぐってしまいます。あと、この案件は、菅さんの息子を面白く思っていない勢力が彼を刺しているように見えますよね。菅さんが首相にならなければコトはここまで大きくならなかったでしょうし、運命めいたことを感じます」(56歳男性・公務員)

「こんなことは頻繁にありますよね。自分の周りでも公務員だろうが民間だろうが接待したりされたりなんて当たり前。そんなの全世界共通じゃない? フェアになんてこの世の中あり得ないでしょ」(51歳男性・建設業勤務)

とあるパーティにて

「有名政治家の子息はメディア関係企業に多く入っていますし、大手広告代理店にはオーナー企業の子息がコネ入社しますよね。その子息がいるだけで仕事がドカンと入ったり、いろんなことがスムーズに運ぶわけですから当然でしょう。今回も同じ類の話ではないでしょうか」(36歳男性・外資系金融機関勤務)

 皆さま、それぞれでございます。

 最後に私が経験した事案を1つ、とあるパーティにて。

「いやー、徳光さん。我が社も今度創立○周年パーティをするので是非司会をお願いします」

「いいんですか? スケジュールを確認しましてから、今一度連絡申し上げます」

 依頼者に連絡をし了承の旨を伝えますと「えっ、あなたじゃなくてお父さんに頼もうと思ったんですけど」との答えが返ってきました。

「それでしたら、父の事務所に確認していただいた方がよろしいかと思います」と、さらに私が返しましたところ「なんだよ、息子だからそれくらいやってくれよ」と乱暴なお言葉を頂戴しました。

 一応父のマネージャーに尋ねたところ、スケジュールの都合がつかずにその話はキャンセルとなりました。

 私自身、「まあ、世の中そんなもんだよな」と思ったものですが、菅首相のご長男さんも、そういった日々を送ってこられた時期もあるでしょうし、「春の花見時」を謳歌されていた時期もあることでしょう。

 いちおう誤解なきように念を押しておきますが、だからって「見逃してあげれば」などと言うつもりはさらさらありません。多分、ご長男にはこのあといい思いをした反動が来るのでしょう。

徳光正行(とくみつ・まさゆき)
1971年12月生まれ。茅ヶ崎市出身。日本大学芸術学部在学中よりミュージシャンを目指すが、父の病により断念。その後、司会業やタレント業に従事する。また執筆活動にも着手し『伝説になった男~三沢光晴という人~』『怪談手帖シリーズ』などを上梓。1月28日、『現代怪談 地獄めぐり 羅刹』(竹書房文庫)を出版。現在YouTube「徳光ちゃんねる」でも活躍中。

デイリー新潮取材班編集

2021年2月25日掲載

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