BTSマネーが日本を席巻する理由 韓国にとって日本は「おいしい市場」
写真集は即完売、オークションで出品した衣装には1700万円の値がついた。韓流アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」が生み出すマネーが、日本を席巻している。そのワケを探ると、結局は隣国を頼るしかない韓国特有の懐事情が透けて見えるのだ。
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韓国のシンクタンクによれば、2013年にデビューしたBTSの経済効果は1500億円を超え、将来的に4兆円の大台に乗るとの試算も発表されている。
事実、その勢いは衰えるどころか増すばかりで、今月下旬にはメンバーをモデルにした最新の写真集が発売予定だが、受注生産で予約は昨年末に締め切られた。
スポーツ紙の芸能担当記者が解説する。
「昨年8月に出版された写真集も、予約開始と同時に専用サイトがパンクするほどアクセスが殺到して完売御礼でした。元々韓国ではWeb限定で販売されていたものを、日本オリジナルの限定版として出版したのです」
で、今回は7人いるメンバー勢揃いのモノと、各々のソロ写真集を含め計8種類を発売するに至ったとか。
「日本のファンは夢中になって買い漁りますからね」
と語るのは、韓流エンタメ事情に詳しい韓国コラムニストの児玉愛子氏だ。
「以前、韓国の出版関係者から聞いた話では、現地でもユーチューブが全盛でまったく雑誌が売れない。アイドルの写真を眺めるよりも、躍動感あふれる動画が人気なのです。一方で日本人は収集癖があって、写真集やDVDを宝物のように所有したがる。韓国はもとより中国などではそういう習慣があまりなく、写真集の売り上げが日本で際立っているのかもしれません」
「おいしい市場」
年明けには、韓国人ブローカーが日本人に対して偽の版権をエサに投資を持ちかける詐欺事件も報じられた。つまり日本人はいいカモだと見られているのか。
再び児玉氏が言うには、
「ある旅行会社が日本人女性を対象にして、“コロナ禍が終わったらどこに行ってみたいか”というアンケートを行ったところ、ソウルが1位だったそうです。韓国の観光業者にとっては日本のBTSファンは優良顧客。昔も今も日本がおいしい市場であることに変わりはありませんが、ここ最近は中韓関係の悪化が影響していると思いますね」
4年前に韓国が米軍の新防衛システムを導入すると、すぐに中国は韓流芸能人の入国や韓国作品の流布を制限する法律を施行した。日本と同じく韓流スターが大人気の中国は、若年層の人口が桁違いで韓国にとってお得意様だった。ゆえに大打撃を被ってしまったという。
「BTSも本来は中国で大々的に売り出したいものの、現状では自由に活動できません。中国の規制が解かれるまで、いわば日本市場は中継ぎの役割を果たしているのです」(同)
慰安婦をはじめ徴用工問題の解決も見えぬ中、我らは今日も塩を送り続けているというワケなのだ。