大麻取締法の改正論議ですっぽり抜け落ちている「栽培農家」の視点

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 厚生労働省が今年に入って大麻取締法の改正に向け、薬学や法学などの専門家12人からなる有識者検討会を立ち上げた。同法は違法栽培の所持を禁じているが、使用自体を禁じる条項はない。さらに、医療用大麻が海外で解禁されている動きもあり、こうしたことが議論の中心とされている。

 だが、そこには栽培農家が伝統的な農作物を守っているという視点が抜け落ちている。知事から免許を得て大麻草を栽培している農家は現在では全国で30軒ほどしかなく、このうち10軒余りが神事などに使う精麻など伝統的な麻繊維の生産技術を守り続けている。...

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