「花束みたいな恋をした」は新しいタイプのラブストーリー 性の区別がない斬新さ
昨秋以来、映画界で圧勝を続けていた「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(昨年10月16日公開)に代わり、1月最終週から週末の観客動員数でトップに立つ「花束みたいな恋をした」(1月29日公開)。ヒットも不思議ではない。現在の性差別撤廃の気運を先取りしたような全く新しいタイプのラブストーリーなのだ。
松山千春(65)の名曲「恋」(1980年)にはこんな一節がある。
♪男はいつも待たせるだけで 女はいつも待ちくたびれて
長い間、歌も映画もドラマも、男性性(男性らしさ)と女性性(女性らしさ)をはっきりと分けて描いてきた。...