「GACKT」愛犬里親騒動 動物愛護家の杉本彩さんは「犬の気持ちを考えてほしい」
ペットを飼う際には、生涯を責任持って看取る覚悟がなければならないと訴える。
「里親活動をしている動物保護団体は、一生かけて責任をまっとうしてくださいという誓約書にサインしない里親には引き渡しません。ペットを飼う人には、そのくらいの覚悟が求められて当然なのです」
動物を大事にすることは、人間社会を向上していくためにも必要だというのが杉本さんの信念だ。
「動物は言葉が喋れないし、人間の管理下にもあり、社会的に弱い存在です。でも、当然、動物にだって感情があります。あの動画のように突然、知らない人の家に置いていかれたら、誰だって不安になりますよね。もし愛犬がGACKTさんを心の底から慕っていたとしたら、どれだけ寂しい思いをしたでしょうか。
人間社会でも弱い立場の人もいれば強い立場の人もいます。動物の気持ちを軽んじ、動物の福祉をおろそかにしてしまう社会では、弱い立場の人間も同じように虐げられかねない。人間の福祉も動物の福祉も同じだと考えられてこそ、成熟した社会と言えるのではないでしょうか」
ペットロスは代わりの動物で解決するものではない
杉本さんは「ペットロス」という観点からも、GACKTの行動を疑問視する。杉本氏自身、これまで13頭の犬・猫との悲しい別れを乗り越えてきたが、
「心の寂しさをすぐに別の動物で埋められるなんてことは、絶対にありません。ペットロスの重さはそれぞれ違うとは思いますが、本当に辛い人は仕事もできなくなっちゃうくらいです」
今でも32歳の頃に経験した、愛猫「エルザ」との別れは忘れ得ないという。
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