事件現場清掃人は見た 孤独死した老女の部屋を清掃した同業者が自死した理由

  • ブックマーク

 孤独死などで、長期間遺体が放置された部屋は、悲惨な状態になる。それを原状回復させるのが、特殊清掃人の仕事である。2002年からこの仕事に従事し、昨年『事件現場清掃人 死と生を看取る者』(飛鳥新社)を出版した高江洲(たかえす)敦氏に、今も忘れられない同業者の死について聞いた。

 ***

 特殊清掃は、強烈な死臭が漂う部屋で、故人の痕跡と格闘する過酷な仕事である。ベテランの清掃人でも、途中で投げ出してしまうこともある。これまで3000件以上の依頼を受けた高江洲氏でさえ、今も思わず目を覆いたくなる現場に出くわすという。...

つづきを読む