八代亜紀が語ったコロナ禍での「ディナーショー」「ライブ配信」と「おうち時間」
ライブ配信もスタート
――きちんと守られたのだろうか。
八代:私のお客さまはちゃんとしてくださいました。声は出さずに、拳を振り上げたりとか、工夫して下さっていました。ステージからお客さんの表情はよくわかるものなんです。みんなマスク越しで、顔の下半分は見えないけれど、皆さまが本当に「待ってた!」
って感じの表情でした。チケットはおかげさまで完売だったそうです。嬉しかったわ。
――ディナーショーは配信もされた。
八代:オンライン配信も初めての試みで、おうちでリアルタイムでライブが見られるんです。冷凍されたホテルのお料理をお届けするプランもありました。おうちでディナーショーね。それから、ホテルのお部屋でルームサービスのフルコースを楽しみながら、配信のライブを楽しんで頂くというプランもあったんです。これからはコンサートもディナーショーも在り方が変わってくるのかもしれませんね。
――介護施設向けのライブ配信もスタートした。
八代:「ありがとう行脚」の一環でね、会場に足を運ぶことができない方にも、コンサートを見てもらってます。「リモート配信でもいいから、亜紀ちゃんの顔を見たい」という声がありまして、先日の配信では計22カ所、4000人くらいの方が視聴して下さったそうです。画面越しに、「亜紀ちゃん、亜紀ちゃん」て、泣きながら呼んでくれているお婆ちゃんや、“♪雨、雨、降れ降れ”って、みんなで一緒に振り付けをしてくれるのも見えるんです。これからもライブ配信は続けていきたいです。
――そうはいっても、コロナ禍で自宅にいる時間は増えたという。
八代:私、コンサートでは上手から下手まで走り回るから、運動量がすごいんです。でも去年はそれがなくなっちゃったので、運動不足になっちゃって。できるだけ“ながら運動”をするようにしました。歯磨きをしながらスクワット100回とか、テレビを見ながら手足をバタバタさせたり。就寝前と起床後には、ベッドに寝たまま手足を垂直に上げてブラブラ、100回くらい揺らすと血行も良くなって目覚めも良くなるの。お勧めします。
――趣味の絵画も欠かさない。
八代:アトリエに行ければ、油絵も描きますけど、なかなか行けないでしょ。だから自宅では水彩画や色鉛筆画、デッサンもたっくさん描きました。外に出られないので、この数ヶ月で50点くらいでしょうか。
――コロナ禍での芸能活動をどう考えているのだろうか。
八代:海外では、歌手や役者といった芸術を仕事にしている方のための公的支援があるそうですね。日本にはそういう仕組みはありませんから、エンタメ業界にも支援が欲しいなと思う時もあります。新人の歌手は活動の場が少なくなってしまって可哀想です。
だから私に出来ることとして、私の番組「八代亜紀いい歌いい話」(BS11[イレブン])に、新人の歌手の活動の場として、いろいろな方々に定期的に出演していただいています。
コンサートやディナーショーは、開催するほうも真剣に対策するし、お客さまも最大限気をつけてもらいたい。私はステージから「自分がうつさない、自分がうつらないという気持ちで一人一人頑張ろうね」って声をかけています。
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