読書家・柳亭小痴楽が語る「時代小説」の魅力 「高校中退の私でも楽しめる柔らかさ」

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初めて読んだ時代小説は

 2019年に真打に昇進し、落語界の次代の担い手として期待されつつ、大の読書家としても知られる柳亭小痴楽氏。自身の本棚をさまよいながら、愛してやまない時代小説との出会いを思い返します。

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 私が時代小説を手に取るようになって、どれくらい経つだろう。小さい頃から小説自体は大好きだったが、時代小説の読み始め……。

 改めて考えてみると、すんなりと思い出せない。なんだか無性に気になり本棚と睨めっこをしてみた。いい加減で神経質な私の本棚は、ジャンル別に分けられ、ジャンル毎に作者名のあいうえお順に並べられていて、未読の本はその上に積まれているという具合で、神経質の中にいい加減が仲良く同居している。...

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