川口春奈「麒麟がくる」の出演時間が少ない理由 祖母は「寂しいですよ」
長期の中断を乗り越え、大河ドラマ「麒麟がくる」がまもなく最終回を迎える。果たして「麒麟」はくるのか、こないのか。いや、粘り強く見てきた視聴者はこちらの方が気になるかもしれない。織田信長の妻、帰蝶(きちょう)役の川口春奈(25)は出るのか、出ないのか――。
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2月7日に最終回となる「麒麟がくる」。斎藤道三の娘として、また信長の妻として八面六臂の活躍を見せていたのが川口春奈である。川口の出身地・長崎県五島列島に住む祖母は孫の姿に目を細める。
「全然(本人に)電話もかけません。テレビでしか見ることができませんから、そこで会えるのを一番楽しみにしています」
しかし、当の川口はこのところめっきりドラマに姿を見せなくなっているのだ。
6月の放送に出て以降、コロナによる中断期間を経て、久々に登場したのが、昨年11月1日放送の第30話だった。その後もなかなか現れず、視聴者はやきもきするばかり。1月10日、久方ぶりの回で帰蝶は、
「信長様の気持ちが分からぬ。美濃の館で暮らす」
などと安土城の大広間で語り、まるで、故郷で蟄居するかのような口ぶり。もう帰蝶は登場しないのかと思わせる展開となっていた。
これには祖母も、
「どうしてあまり出てこなくなってしまったんでしょう。淋しいですよ。出てくれると隣近所の方が“出ちょったね”と声をかけてくれるので……」
と肩を落とすのだった。
「真田丸」でも…
その出演時間の少なさについて芸能記者が解説する。
「沢尻エリカの代役として出たので、スケジュール的に無理が生じたのだと思います。川口さんは10月から日本テレビの連続ドラマにヒロイン役として出演していたので、コロナによる中断により当初の大河の撮影スケジュールが狂ったのではないでしょうか」
ストーリーも駆け足の印象だ。例えば、史実としては重要な織田・徳川軍が武田軍を撃破する長篠の戦いについては描かれぬまま。
ライターの吉田潮氏は、
「2016年の『真田丸』の関ヶ原の戦いのように、大きな合戦は描かれないのが最近の大河ドラマの傾向です。その裏の人間ドラマに重きを置いているのではないでしょうか」
テレビドラマ研究家の古崎康成氏はこう分析する。
「今回の脚本家である池端俊策さんは1991年に真田広之さんが主演した『太平記』の脚本も書かれていて、室町幕府の成立を緻密に描いています。『麒麟がくる』は室町幕府崩壊の話で池端さんも力が入っていたはずですが、コロナの影響があって、見せ場を飛ばしたのかもしれません」
帰蝶役の川口については、
「予想以上の好演をされています。信長と光秀の対立が深まる中で、今後、帰蝶が出てこないなんてことがあるでしょうか」
すると、1月24日に放送された次回の予告編では再び帰蝶が登場し、ファンを沸かせた。
「次は出るんですかね、どうなんでしょう。日曜日が待ち遠しかですよ」(祖母)
視聴者も親族も魅了した頼もしき代役。