著名人の「コロナはただの風邪じゃない」告白続く 「罹患者」が明かす「私の症状と後遺症」
1890年との比較
予想されていた通り、緊急事態宣言の延長は不可避となった。東京の感染者数は4ケタと3ケタを一進一退。「不織布マスク警察」まで登場し、「コロナはただの風邪じゃない」と告白する著名人の声は切実だ。実際、コロナに罹った人たちはどこでどんな風に感染し、どんな症状があり、どんな後遺症が残っているのか。コロナ罹患者でもある徳光正行がレポートする。
1890年ごろから世界で爆発的に流行し、100万人の生命を奪ったインフルエンザとヒトコロナウイルスOC43との関連性はかねて指摘されるところです。
感染の波は何度かやってきて5年ほどで収束したわけですが、当時の世界人口20億弱に対して死者は100万。一方で、新型コロナは感染が確認されて1年余で、世界人口80億人弱に対して死者220万人。
当時と今とを単純に比較はできないものの、もうしばらく感染と向き合う日々が続くのかなと、個人的には感じております。
そういう観点から1つ異議申し立てをしておきたいことがございます。
連日、各都道府県の感染者の数と共に発表される重症者の数でありますが、どのニュース番組やワイドショーを見ましても「重症者の数は昨日より◎人増えて△名」、もしくは「重傷者の数は昨日より〇人減って◇名」と報道されていますよね。
この減った時に関してですが、その内訳を伝えて欲しいと思うのは私だけでしょうか?
言い方は良くないかもしれませんが「重症者の方が亡くなって数が減ったのか?」、それとも「回復して数が減ったのか?」――そのあたりが判然としません。
「そこは数を照らし合わせて自分で考えてください」だと、不親切ではありませんか?
私をはじめとして新型コロナに罹患して回復した人間もいますし、新型コロナ自体は治ったとしても後遺症がある方もいらっしゃるわけですし、これらについて冷静に報じるメディアがあってもよいのではないかと思っております。
爪先の鈍痛
では本題に入ってまいりましょう。
最初に、私自身がその後どうなったかをお伝えしたいと思います。
PCR検査で陽性と出たのが2020年9月10日で、抗体検査で陽性(つまり抗体が出来た)と出たのが同年9月23日でありました。
咳もなく微熱も下がり、いわゆる後遺症のようなものはないと思っていたのですが、“今思えば”ということはありました。
それは抜け毛と爪先の痛みで、年内いっぱいまで続きました。
ただ、この抜け毛に関しては季節の変わり目だからなのかなとも思ったりしてしまうのですが、確かに今までには見たことのないほどの量の髪の毛が洗面室や風呂場に落ちていました。
風呂に入る度、ドライヤーをかける度にコロコロを使ったり掃除機をかけたりはしましたね。
しかし12月も半ばを過ぎますと一気にその量は減りまして、コロコロ1往復くらいで済む量になりました。
ただしつこいようですが、秋から冬にかけては例年も抜け毛が多かったような気もしまして……。
そして新型コロナの特徴としまして、血栓を誘発するというのがありますよね?
それを実感したのは、爪先に何かにぶつけたときのような痛みを覚えたときです。
正確には左足中指と右足薬指の鈍痛が年明けくらいまで続いていました。
歩行に支障をきたすほどのものではありませんでしたが、少し力を入れたり角度が変わったりすると鈍痛がして、なんとも嫌な気持ちにはなったものです。
私の後遺症らしき症状はこれくらいだったのですが、周りの罹患者の方々は、様々であります。
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