「もう年齢を数えるのもやめた」 戦慄の「8050問題」ルポ コロナ禍で相談件数が5倍に
80代になる高齢の親と、50代になりながら家にひきこもる子の、社会から隔絶された生活。さまざまな惨事も引き起こす「8050」の問題は、コロナ禍でどうやら悪しき展開を遂げているらしい。ノンフィクション・ライター、黒川祥子氏による戦慄すべき現場レポート。
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師走の声も間近に聞こえてきた昨年11月28日深夜。東京都町田市の小田急線玉川学園前駅で、通過する特急ロマンスカーに身を投げた親子がいた。87歳の母と52歳の娘は母親の年金だけが収入源で、生活苦からか近所の人に金を無心していたとの証言もある。...