水卜麻美アナ、「ZIP!」総合司会抜擢は単なる出世ではないという深い意味

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「ZIP!」で成功すれば

 水卜アナは、これまで何度もフリー転身説が流れたが、何だかんだ言って日テレ生活を辞めないと言われてきた。

「芸能界でも彼女のフリー転身を望む声は多く、芸能事務所も獲得に動いてきましたが、彼女はフリー転身への意欲はそれほど強くありませんでした。日テレもMVP(モスト・バリュアブル・パーソン)や社長賞を授与するなど、彼女を大事にしているということをアピールしてきましたからね。しかし、ここ1~2年で気持ちが変わってきているようなんです」

 きっかけは意外なことに、19年の「24時間テレビ」でチャリティーマラソンを走ったことだという。

「それまでチャリティマラソンを走ってきたのはタレントばかり。この年の『24時間テレビ』では水卜アナは総合司会も務めていました。総合司会が走ることも、日テレ社員が走ることも前例がなかったため、彼女も世間からバッシングを浴びるのではないかと不安だったようです。ところが、内外から熱い声援を肌で感じ、“フリーでもやっていける”ということを実感した。さらに昨年は、コロナ禍の影響で、今後のアナウンサーとしての活動、人生設計についても考えたことで、フリーへの道を真剣に考えはじめたようなんです」

 昨年9月に、一緒にバンド活動もしていた先輩・青木源太アナ(37)がフリーになったことも影響しているという。

「青木アナは、“30代のうちに専門性を確立して、社内で存在感を発揮して、40、50代は会社の枠を超えて社会に価値を提供できる存在になりたい”とラジオで語ったことがありました。彼女もそういう考えを聞いていたと思います」

 もっとも日テレ退社後の青木アナは、局アナ時代にMCだった『バゲット』(10:25~)から外され、地上波唯一のレギュラーだった同じく日テレの『火曜サプライズ』(火・19:00)の打ち切りも決まり、順風満帆とは言いがたい。

「日テレとしても水卜アナにはそうなってもらいたくないですからね。たとえ数年後にはフリーになるとしても、今よりも実力をつけてもらいたい。そこで考えたのが、『ZIP!』の総合司会です。『スッキリ』は加藤浩次が司会ですから、彼女の立ち位置はどうしてもアシスタントに見えてしまう。それよりも『ズームイン!!朝!』を引き継ぐ日テレの朝の看板番組の司会として活躍してもらおうというわけです」

「ズームイン」といえば、初代の徳光和夫(79)はじめ、福留功男(78)、福澤朗、羽鳥慎一(49 ※「ズームイン!!SUPER」)と日テレを代表するアナウンサーが代々司会を務めてきた。いずれも、フリーに転身した後も成功した。

「最近は体調を崩されて表舞台に出ていませんが、福留アナは『ズームイン』担当となって3年後に日テレを退社しましたが、番組を降ろされることはありませんでした。それどころか、半年後にはTBSの『ブロードキャスター』のMCも務めるという離れ業もやってのけました。羽鳥アナは11年3月末に日テレを退社して同時に『ズームイン』は終了。その4日後にはテレ朝の『モーニングバード』MCに……。水卜アナも『ZIP!』でうまくこなせば、その後の人生が約束されたようなものです」

 彼女に対する最大の評価ということだろうか。

「彼女もこの提案を快諾したそうです。上手くいけば、フリーになってからも、『ZIP!』をベースにしながら活動していくことも可能ですから」

 ところで、「ZIP!」のMCを10年にわたって続けた桝アナにフリー転身の気持ちはないだろうか。彼も好きな男性アナで5年連続1位となり、殿堂入りしたほどの人気がある。

「意外ですがまったくその気が無いようです。むしろ朝の帯番組から解放されることを喜んでいるらしい。彼はフリーになった青木アナとは同期入社で仲が良く、退社する際の相談も受けていたといいます。同じ局アナでもフリーになりたい人ばかりではないんでしょう」

 ちなみに1月4日の「スッキリ」で卒業を発表した水卜アナはこう挨拶した。

「春から朝の情報番組『ZIP!』を担当することになりました。私にできることは何か、しっかり考えて、精一杯、務めたいと思います。そして、それに伴いましてこの『スッキリ』を3月いっぱいで離れることになりました。えー、これから3カ月ほどでしょうか。残せるものを全部残して爪痕を……、やれることは全部やって、早い時間に行きたいと思っております」

週刊新潮WEB取材班

2021年1月21日掲載

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