「文在寅」も“白旗”会見、「慰安婦問題」とは、そもそもどういうものだったのか?
はじめから反日だった文大統領は
80年代から90年代、猫の目のように入れ替わった日本の首相や大臣が韓国の首脳や閣僚と行った会談の第一声は常に謝罪で、日本の対韓外交は「謝罪外交」と揶揄された。
2001年には小泉純一郎首相が元慰安婦に謝罪の手紙を書き、「アジア女性基金」の「償い金」とともに渡された。
謝罪外交が幕を閉じたのはアジア女性基金の韓国事業が終了した2002年9月である。
以後、日本政府は、アジア全体に向けた反省と謝罪を述べる一方、韓国を特定した謝罪はほぼなくなった。
1998年、小渕首相の真摯な謝罪を金大中大統領が受け入れ、両首脳は未来志向的な関係を発展させる「日韓共同宣言」を行った。
しかし2001年、韓国国会はその「日韓共同宣言」の破棄を求める決議を満場一致で採択した。
日韓共同宣言には、日本が韓国を支配した歴史に対する反省と謝罪が明記されており、韓国国会は日本の謝罪を破棄すると決めたわけだ。
韓国はトップが変わると前任者の行為を否定し、交わされた約定を破棄する“伝統”がある。
民主党の盧武鉉大統領は、同じ党の金大中から政権を引き継いだ2003年当初、親日政策をとったが、民主党を離脱して以後、日本に謝罪と賠償を要求した。
その後継であるハンナラ党の李明博大統領の対日姿勢は、就任当初の2008年はニュートラルだったが、支持率が低下すると反日に舵を切り、親日と目された同じくハンナラ党の朴槿恵は2013年に大統領に就いても、李明博の反日政策を受け継いだ。
もっとも、朴槿恵大統領は後半になると反日を緩めて慰安婦問題で合意し、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を締結した。
朴槿恵政権を否定して誕生した文在寅大統領は、朴槿恵大統領が日本と約定した慰安婦合意に加えて、GSOMIAも破棄すると言い出した。
さらには、朴槿恵の父である朴正煕が締結した日韓基本条約や日韓請求権協定もないがしろにする。
保守政権下の裁判所は、朴正煕の娘である朴槿恵を気遣って日韓基本条約に従ったが、文在寅大統領が選んだ裁判官は、協定に反する判決を下し続けている。
韓国の歴代大統領は、政権末期に支持率が低下すると反日姿勢を強めたが、はじめから反日だった文在寅大統領の場合は、日本に対話を求めつつある。
いま、韓国の世論は文在寅政権と与党・共に民主党から離れており、来年の大統領で保守政権に変わる可能性が高い。
仮に今、文在寅政権と何らかの約定を交わしても“伝統”に従って反故にされるだろう。
在韓日本人や親日韓国人の多くは、政権が変わらないうちは何をしても無駄だと考えている。
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