「中村七之助」と「永山瑛太」のBL的交流を描く「ライジング若冲」 脇役の石橋蓮司の演技もよし

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 絵師・伊藤若冲の絵は死ぬまでに一度実物を観たほうがいい。2000年から若冲ブームが巻き起こり、私も千葉や福島の美術館まで観に行ったことがある。「芸術新潮」や女性誌の「和樂」で特集が組まれれば、アホみたいに買い漁った。でも実物にはかなわない。「江戸時代に4K、いや8Kかよ!」と目かっぴらいて息を呑むこと間違いなし。たかが鶏なのに、羽の光沢、黒の深みと多彩さ、今にもトサカをプルプル震わせて動き出しそうな躍動感!

 アメリカ人の若冲オタクでコレクターのジョー・プライス氏が所蔵品を貸してくれたりしてね。...

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