日ハム「杉谷拳士」がバラエティ番組で大活躍 「お笑い枠」として圧倒的な存在感

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 打ったぁ!行ったか?行ったか?どうだ?行ったぁ!なんと~満塁ホームラーン!――といってもコレ、1月2日にテレビ朝日系で放送された「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」の人気コーナー「リアル野球BAN対決」でのヒトコマ。もう20年も続いているバラエティ正月特番だ。

 リアル野球BANとは文字通り、玩具の野球盤のようなゲームを本物のスタジアムで行うもの。外野フェンスや地面に「ヒット」「アウト」などと書かれたゾーンが設けられ、打者はピッチングマシンの球を打つ。

 冒頭の本塁打を放ったのは日本ハムの杉谷拳士(29)。聞いたことない?

「もっぱらムードメーカーとして重宝がられています」

 とスポーツ紙デスクが苦笑する。

「推定年俸は3500万円とお手頃。新庄剛志や森本稀哲ら歴代“お笑い枠”がある日ハムならではの選手です。他チームなら早々にクビになっているかも」

 昨季の成績は打率2割2分1厘、2本塁打。背番号は2で、石橋貴明には“トリプルツー”とイジられていた杉谷だが、2015年から出場しているこのコーナーでは、シーズン中とは一転して、圧倒的な存在感を見せつけているのだ。

 名門帝京高校野球部出身の石橋率いる“チーム帝京”と、中田翔らスター選手を集めた“侍オールスター”の対戦。帝京OBの杉谷は“チーム帝京”である。

 杉谷は「鬼滅の刃」風にカラーリングされたバットで登場。中田に“シーズン中はゴミ”とヤジられると、“全集中! ゴミの呼吸”と唱えて打席へ。結果は二塁ゴロだったが……。

 しかし、この日は10打数で7安打2本塁打6打点と大当たり。もっとも“帝京”は“侍”と比べてマシンの球速や球種が制限されているというハンデをもらっているのだが。

“侍”攻撃中も舌戦で貢献した。打席に立つ前田健太と乱闘になりそうなシーンでは、飛沫防止用の大型ビニールシートを掲げながらがなり立てて笑いを誘った。

「いまや“リアル野球BANといえば杉谷”。野球ファンよりお笑いファンに名が轟いていますね」

 杉谷がこの日2本目の本塁打を放つと、実況は“今シーズンの覚醒を予感させる大爆発!”と絶叫。だが、お笑いの才能は覚醒済みだ。引退後の人生も安泰だろう。

週刊新潮 2021年1月14日号掲載

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