『ジャニーズは努力が9割』を体現するSnow Man 「16、16、15、15、15、14、14、10、5」の秘密

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当時15歳だったラウール

 当時15歳だったラウールの加入も大きな驚きだった。ジャニーズの歴史史上ときどき起こる急な抜擢だが、入所直後に起こることが多いことを考えると、小学5年生で入所し、既に3年半が経っていたラウールは、タイミングもまた異例である。

 多くの若いジャニーズJr.が急に与えられる舞台の大きさに戸惑ってきたが、過去を振り返ると、岡田准一がV6に、マリウス葉がSexy Zoneに入所直後に抜擢されたのは、CDデビューのために新設されたグループへの加入だった。

 自分より11歳以上年上のメンバーもいるSnow Manという既に6年以上の歴史があったグループへの参加、しかもグループのセンターへの抜擢には大きなプレッシャーも伴ったのだろう。

 Snow Man加入直後に主演を担うこととなった「滝沢歌舞伎ZERO」の舞台袖で、ラウールは泣いていたという。

 だが加入から2年、CDデビューから1年。そこには既に風格が漂うようになっている。

 ラウールは、自分がジャニーズJr.に選ばれたことも、そしてSnow Manのメンバーに選ばれたことも「めっちゃ運がいい」と語っている。

 だが「自分なんか運だけで」という感覚はないという。(*5)

 17歳のラウールはこう断言している。

「“過程”がどこかに絶対ある」

 16、16、15、15、15、14、14、10、5。

 5年のラウールにも、そしてSnow Man全体も“過程”が存在するグループだ。

 ミリオン3連覇目前というデビュー後の大きな飛躍を目にし、その“過程”のしゃがむ時間の長さを彼らは跳ぶ力に変えたのだ、と強く感じる。

<参考>
(*1)『GQ JAPAN』 2021年1・2月合併号
(*2)『MYOJO』2020年12月号
(*3)TOKYO FM『木村拓哉 Flow』2020年10月25日放送
(*4)『日経エンタテインメント』2021年2月号
(*5)フジテレビ『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』2021年1月8日放送

霜田明寛
1985年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。9歳でSMAPに憧れ、18歳でジャニーズJr.オーディションを受けた「元祖ジャニヲタ男子」。就活・キャリア関連の著書を執筆後、4作目の著書となった『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)は4刷を突破。 また『永遠のオトナ童貞のための文化系WEBマガジン・チェリー』の編集長として、映画監督・俳優などにインタビューを行い、エンターテインメントを紹介。SBSラジオ『IPPO』凖レギュラー。

週刊新潮WEB取材班編集

2021年1月15日掲載

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