「高級マンション優先購入」疑惑の千代田区長にまたもスキャンダル 税金数十億円を無駄遣い

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区民からの「住民監査請求」

 今月8日、千代田区の石川雅己区長が、任期満了にともなって今月31日に行われる千代田区長選挙に立候補せず、今期限りで退任する意向を明らかにした。石川区長は2018年に東京都千代田区の高級マンションを購入した際、優先的に購入する便宜を図られたと見られている。が、新たに区議会に無断で工事発注を行った結果、数十億円の税金が無駄になる可能性が浮上しているのだ。

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 目下、疑惑を巡り夫婦揃って東京地検の捜査対象になっている石川区長だが、千代田区に残した「負の遺産」は億ション優先購入問題だけではなかった。実は、唖然とするような税金の無駄遣いもしていたのだ。

 発端は、区営住宅や職員住宅などとして利用されていた千代田区四番町の建物が老朽化し、その建て替え工事に伴い、入居者の一時的な仮住まいが建設されたこと。区議会関係者によれば、

「仮住宅の建築費は当初、15億円が計上された。ところが、いつの間にか、東京メトロ“永田町駅”の出入り口が仮住宅の1階部分に設置されることになり、6億円が増額されたのです」(同)

 本来、1億5千万円以上の工事を発注するには、区議会の議決を経なければならない。しかし、増額は無断で行われていたため、区民からの「住民監査請求」の申し立てを招くことになった。

「そもそも、出入り口と永田町駅のホームとを地下で繋ぐ、肝心の連絡通路の工事をどうするかが決まっていないのです。その工事には数十億円がかかると想定されていますが、東京メトロは負担するつもりはない。結局、大枚の血税を投じた挙げ句、ホームに辿り着けないエレベーター付きの縦穴を掘っただけ。なぜ、石川区長は無用の長物の工事を無計画に進めたのか、未だ、その理由は明らかになっていません」(同)

 有料版では、工事の問題点、取材に対する石川区長の反応などについて詳報する。

週刊新潮 2021年1月14日号掲載

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