コロナ恐怖で引退の序二段力士 貴闘力が真相を激白「彼は協会に見捨てられたと泣いた」

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柳原氏は心臓に疾患を持っていた

 そんな騒動の渦中にある柳原氏と貴闘力氏は、何年も前から付き合いがあったという。

「表立ってやっているわけではないのですが、私のところにもっと強くなりたいと相談してくる若い力士たちがいます。彼もその一人。たまにトレーニングをしてあげたりする付き合いがあったのです。だから親身に彼の話の一部始終を聞いたわけですが、あまりにひどい対応にあきれ返りました」

 貴闘力氏によれば、柳原氏は心臓に疾患を持っていたという。

「そんな爆弾を抱えている人ならば、力士であろうとなかろうと、誰もがコロナを恐れるでしょう。現に昨年、一人の相撲取りがコロナで命を落としているんです。一般企業でこんなことが起こりえますか。私はかねがね言っているのですが、相撲協会の常識は世間一般の常識とあまりにかけ離れています」

「佐渡ケ嶽親方に弟子を預かる資格はない!」

 そして佐渡ケ嶽親方をこう批判する。

「彼に弟子を預かる資格なんてない。佐渡ケ嶽親方は、コロナが怖いという柳原に対して、『(初場所に)出るか出ないかどうする?』と迫った。それは引退するか、しないかと迫るような口ぶりだったというのです。そして、命を優先してやむなく辞めることを選んだ弟子を、その日のうちに断髪式をやらせて引退させたんですよ。次の仕事も決まっていないまだ22歳の青年を。弟子を預かるということは、その子の将来のことまで面倒を見るということ。そんな親心すら持ち合わせていない彼のほうこそ、いますぐ協会を去るべきです」

 引退するよう迫ったという柳原氏の主張については、その後、両者で言った言わないの争いにまで発展しているという。一方、相撲協会の芝田山広報部長は、10日午後、報道陣の取材に「(コロナが怖いと)みんなが言っていたら仕事にならない。そのために協会は安全対策を取ってきた。それに対応ができないなら本人が出処進退を考えるしかないということ」と語り、協会として対応に問題なかったと強調した。

 実は柳原氏は、Twitterの利用を協会から禁止されているにもかかわらず、昨年11月に、Twitterで相撲協会を批判する内容を配信していた貴闘力氏のYouTube番組を紹介していた。かねてから相撲協会のあり方に批判的な考えを持っていたことが、今回の引退騒動のきかっけとなっていた可能性もあるが、

「だからといって、そんな“好き、嫌い”で、クビになったりする組織がありますか。詳しくは今日の番組で彼が話してくれるから、じっくり聞いてほしい。そのうえで、世の中の人に判断してほしいと思います」

週刊新潮WEB取材班

2021年1月10日掲載

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