ノブコブ徳井が「EXIT」兼近に「圧倒的な敗北感」を覚えた日 チャラ男が真摯に語った虐待問題
「ミスの少ない人間」を評価する日本
日本の芸能界はつまらなくなった。悪意のないミスは、許していくべきだと僕は思う。けれど日本は今、「どれだけミスの少ない人間かどうか」を評価する傾向にある。それは芸能界にも当てはまる。
馬鹿言ってやがる。ビートルズがまともなわけない。ゴッホもピカソもチャップリンも瀬戸内寂聴も、まともなんかじゃない。まともじゃない人生だったから、まともじゃないほどぶっ飛んだ、素晴らしい功績を残しているんだ。
「そんな極論、いまの時代通じるわけないだろう」。そんな意見があるのもわかるけれど、僕個人はそう思っている。
アメリカは、失敗してからが人生のスタートだと聞いた。過ちを犯した人間が、立ち上がるからこそ応援したくなる国民性。ドラッグ中毒になりました、でもそこから更生しました。人とは上手く付き合えません、けどものすごくアーティスティックなことができます。そんな寛容さが時にはあっていいと思う。
障害がある人たちのことを、神からのギフトをもらった人たち、と表現するとも聞いた。なんて素晴らしいんだろうな、と思う。
もちろんアメリカにだってさまざまな差別は存在するだろうけれど、それでも、日本で貴族のように恵まれた家庭に生まれ、たくさんの習い事をして、有名な私立を出て、上層部の人間とだけ付き合って、世間を知っているかのように喋る人間に、何が分かる。
間違って間違って間違って、間違いを認めた上で、それでも諦めなかった人の輝きの美しさを、僕は否定したくない。それが30歳だろうと60歳だろうと100歳だろうと関係ない。今はまだ途中なのかもしれないじゃないか。
EXITはまだ赤ちゃんみたいなものだ。ピヨピヨと鳴くひよっこ。みんなで伸び伸び育てよう。きっといつか、日本のしょうもない価値観を変えてくれる存在になるだろう。
そういう意味では、「さんまさんの10倍」という、その占い師の言葉にも頷ける。
いや、どちらかというと、りんたろー。はニワトリか。でもまぁ、可愛いことには変わりないか。
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