マヂカルラブリーのネタで注目、御茶ノ水駅の“激動”だった2020年

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「ネタ」が現実に?

 都電のレールが出土した道路に隣接する御茶ノ水駅は、現在、駅改良工事が進められている。駅ホームから神田川を眺めることができる立地からもわかるように、御茶ノ水駅の改良工事は同時に河川工事を伴う。都電のレールが出土したお茶の水橋の工事は、御茶ノ水駅改良工事の一環でもある。御茶ノ水駅の改良工事が完了するのは2025年で、かなり長い工期が想定されている。

 長い駅改良工事期間が取られているのは、バリアフリー化が図られるほか、ホームの延伸工事も同時に進められているからだ。中央線は現行10両編成で運行されているが、2023年度末までにグリーン車2両を組み込み、12両編成で運行する予定になっている。ホームの延伸工事は12両編成の電車が停車できるようにという狙いがある。

 12両編成化が実現すれば、乗車人員が増える。それは中央線の混雑率を大きく改善するだろう。乗客は通勤の苦痛から解放される。当然、着席することも容易になる。

 その一方、コロナでつり革や手すりに触れたくない、座席に腰掛けたくないと考える乗客は増えている。混雑が緩和しても、着席せず立ったままの乗客が増える可能性は高い。

 マヂカルラブリーの「揺れる電車内で立って耐える」ことがネタではなく、日常的になるかもしれない。

小川裕夫/フリーランスライター

週刊新潮WEB取材班編集

2020年12月31日掲載

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