ロッテ「佐々木朗希」“数字は聞いちゃダメ”事件 プロ野球の宝でも“過保護”の声

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 “令和の怪物”とまで言われながらも、1回の登板もないまま今季を終えた千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手(19)。「ドライチ」を大事に育てたいと考えた球団の方針とのことだが、周囲からは“過保護にも程がある”との声が漏れ伝わる。今年のキャンプ中には、“親バカ”さながらの“偏狭愛”から端を発した「暴言事件」も起きていた。

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 振り返れば、コロナ禍以前の球界の話題は佐々木で持ちきりだった。キャンプ前から、大船渡高時代に高校生歴代最速となる163キロを計測した大物ルーキーの一挙手一投足を、テレビやスポーツ紙は追い続けたが、

「結局、本番では1球すら投げられなかった。成長痛などからくるコンディション不安を球団が重視したためです。シーズンの途中から、いつの間にか『今季は体力づくり』という方針に変わっていました」(スポーツ紙記者)

 ただ、球団は異例の特別待遇で佐々木をフォローし続けた。

「シーズン中も二軍選手でありながら一軍に帯同して吉井(理人)一軍投手コーチらから直接指導を受けさせましたが、この異例の育成方法には、内外から疑問視する声が上がっています。どんな社会でも新人というのは、雑巾掛けからやらせて厳しく育てるものでしょう。特に春のキャンプで起きた“あの騒動”を目の当たりにして、異常なくらいの過保護だなと痛感しました」(スポーツ紙記者)

 それは今年2月、沖縄で行われた巨人との試合前に起きたという。練習後、十数人の記者が佐々木を囲み、質疑応答が始まった。

「コーチからはどんなアドバイスをもらいましたか」「今日はどんな課題を意識して練習したんでしょうか」。ありきたりな質問が続いた後、ある記者がこう聞いた。

「ブルペンでは何割くらいの力で投げましたか」

 その刹那、佐々木は眉間に皺を寄せて固まったという。凍りつくような表情で視線を落とし、質問に答えない佐々木。すぐさま、そばに控えていた広報担当が割って入った。

「その質問はしないでくれる!」

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