「白鵬」ついに引退準備か 銀座好きが高じて「銀座部屋」を物色中

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 通算勝星1170、優勝44回は前人未到の快挙である。しかし横綱白鵬(35)は大記録を打ち立ててもなお、横綱審議委員会から厳しい目で見られ、「引退勧告」にも言及されている。そんな折、“いよいよ引退準備に入ったのでは”との声が聞こえてきて――。

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 先の11月場所後、横審は、膝や腰の怪我で3場所連続休場の白鵬と鶴竜に対する「注意」を決議した。相撲担当デスクが言う。

「横審は成績不振や休場の多い横綱に対して『激励』『注意』『引退勧告』ができ、注意は2番目に重い。2年前に稀勢の里に激励を出した例はありますが、注意は初めてです。横審は、さらに重い引退勧告の可能性に言及し、“来場所には覚悟を決めて備えよ”と、厳しい言葉もありました」

 12月に入り、白鵬は注意決議について「そうなったのは分かります。応えていくだけ」と殊勝な姿勢。来場所への意気込みも語っていたものの、

「“本格的に引退の準備に入ったんじゃないか”などと囁かれているんですよ」

 と、さる事情通。

「最近、白鵬さんから頼まれたという支援者が、部屋を興すための土地を探しているんです。長年、日本とモンゴルの友好のために活動してきた協会の関係者も協力していると聞きます」

 支援者が不動産関係者に示している条件は、

「予算は20億円で敷地は100坪程度、場所は東京都中央区周辺です。土俵自体は30坪あれば足りますけど、白鵬さんは弟子たちと生活する空間も考慮して広い土地を希望している。渋谷区の松濤あたりの土地を探したこともあったようですが、いまは中央区です」

 中でもとりわけ、銀座界隈を“物色中”なのだとか。

東京五輪での土俵入り

 銀座といえば、所属する宮城野部屋関係者の和食店があり、白鵬もたまに訪れている。なにより、少し前まで白鵬は、銀座のネオン街で“活躍”していた銀座好きである。引退後は、土地勘バッチリの街に部屋を作りたいということなのか。

 スポーツジャーナリストの二宮清純氏によると、

「かねてから白鵬は、“銀座に部屋を作りたい”と口にしていました。相撲部屋は墨田区や江東区、足立区といった下町に集中しています。ですが、世界中から人が集まる銀座のような場所に部屋があれば、日本の文化である相撲を広く知ってもらえると考えたようです。白鵬本人は“外国人力士も増えているから、外国人の相撲ファンが増えてもいいんじゃないか”とも言っていましたね」

 たとえば銀座にガラス張りの相撲部屋ができたら、コロナ収束後の観光スポットとして大注目だろう。政府のインバウンド政策とも一致するか。

 となれば、スポンサーや後援者からの支援も期待できます、と先の事情通。

「白鵬さんはトヨタの豊田章男社長と親交があります。その関係で、東日本大震災時には東北の同社子会社に激励に行ったほどです。なのでトヨタの協力も得られるかもしれません。白鵬さんは数年前から、東京五輪開会式での横綱土俵入りを熱望していました。今夏の五輪を一つの区切りととらえていたからこそ、年齢的、体力的な厳しさを抱えながら頑張ってきた部分がある。だから、来夏の五輪後まで踏み止まるつもりではいるのでしょうが……」

“銀座部屋構想”のためのいい物件が見つかれば、引退が早まるだろうか。

週刊新潮 2020年12月24日号掲載

ワイド特集「絵に描いた餅」より

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