北川景子は商学部出身、明治大学卒業の「おしゃれな芸能人」が急に増えた理由
“バンカラ”は過去
話は少し古いが、2009年3月27日、スポーツ報知は「北川景子と井上真央が明大卒業式に出席 在学中ともに合コンなし」との記事を掲載した。
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記事によると、北川景子(34)は白地に桜模様のはかま姿で卒業式に出席。「もっともっと、一生懸命勉強したかったけど、両親や事務所の方には4年間大学に通わせてくれたことを感謝したい」と声を詰まらせ、涙を浮かべたという。
井上真央(33)は、緑のはかま姿で「一生涯の友達を得ることができた。4年間想像以上に楽しかった」と取材に応じた。
ちなみに見出しは、北川が「(合コンは)1回も行かなかった」、井上が「みんな誘ってくれなかった」と答えたことに由来している。
明治大学の商学部を卒業した、50歳代の会社員が感慨深げに言う。
「僕が大学に通っていた90年代、現役の芸能人、特に女優さんやモデルといえば、上智大学や青山学院大学に通っているイメージがありました。なので、あのニュースは鮮明な記憶として残っています。井上さんは文学部ですから女性が多い学部ですが、北川さんが商学部の学生だったというのは驚きました。90年代の商学部は、女子学生など数えるくらいしかいなかったものです」
明治大学と言えば、ビートたけし(73)を思い浮かべる人も多いだろう。1965年に明治大学の工学部(現:理工学部)に現役合格を果たしたが、芸人を志したことから通わなくなった。
最終的には除籍となったものの、2004年9月に「特別卒業認定証」が送られた。ちなみに正式な卒業認定ではないという。
意外に思われるかもしれないが、昔から明大卒の演劇人は少なくない。例えば全員が大学を中退しているが、文学部の小林旭(82)、農学部の西田敏行(73)、故・大杉漣さん(1951~2018)という具合だ。
表に記載した故・高倉健さん(1931〜2014)、田中裕子(65)、松重豊(57)という面々にも、そうした伝統を感じさせる。
だが、1982年生まれの向井理(38)あたりから、雰囲気が変わってくる。2000年代に明治大学を受験した層ということになるが、前出の会社員が指摘したように、「昔なら上智とか青学にいそうなイケメン、イケジョ」が目立つようになってきたのだ。
「象徴的なのは1998年、新校舎のリバティタワーが竣工したことでしょう。率直に言って、決して綺麗ではなかった駿河台キャンパスで大規模な改修工事が行われ、最先端の雰囲気を持つキャンパスに生まれ変わりました。それまでの“バンカラ”なイメージを一新することに成功したのです」
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