カネ儲けに勤しむ「韓国のキリスト教会」 今年は「異常なクリスマス」に
“クリスマス”というビジネスチャンス
1970年代、韓国政府とソウル市は瑞草区に韓国最大のバスターミナルを建設し、隣接地にショッピングセンターを開業した。
ソウル高速バスターミナルとセントラルシティである。
韓国政府や自治体が主導する大規模開発は、通常、国内外から複数の出資者を募って進められるが、国外の出資者に統一教会のダミー会社が含まれるといわれている。
統一教会に30年勤めたというOBはメディアのインタビューで「資金は天文学的な水準で、正確な規模は推測できない」と答えている。
今年3月、新型コロナウイルスの最初のクラスターとなって教祖が逮捕された新天地イエス教会やキリスト教福音宣教会も韓国のキリスト教系新興宗教だ。
ソウル江南の教会が所有する賃貸住宅の入居者は、家主である教会から退去するか入信するか、二者択一を迫られた。
もし入信するなら謝礼金を支払うという話だ。家族は入信を拒否したが、すぐには退去できなかったため、世帯主が入信すると、教会は約束通り多額の謝礼金を世帯主に支払ったという。
宗教団体が宗教活動で得る収益は非課税だが、宗教活動ではないとみなされる事業収益は課税対象になる。
韓国の税制はオール・オア・ノット、すなわち当該事業すべてが課税対象となるか、すべてが非課税かの2択である。
教会が経営する不動産の入居者の一定数が信者であれば賃貸住宅経営は宗教活動だと主張でき、課税が免除されるが、収益事業だとみなされるとすべての不動産収入が課税対象になりかねない。
謝礼金を払ってでも信者になってもらう方が税金を払うより安く済むと考えたのだろう。
韓国政府は新型コロナウイルスの拡大を防ぐ名目で12月24日以降、5人以上の集会を禁止した。韓国のキリスト教会は、信者候補を集めて献金を得る“クリスマス”というビジネスチャンスを逃した格好になる。
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