スパイたちも集った「桜を見る会」:忘れられた外交・インテリジェンス交流の意義 インテリジェンス・ナウ

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 東西冷戦終結から2年後の1993年、共同通信ワシントン支局に、元ソ連国家保安委員会(KGB)の元スパイが訪ねてきた。彼が東京駐在当時に知り合った筆者の先輩記者から、「訪ねていくのでよろしく」との紹介があった。

 彼は他の3人のKGB要員とともに訪米。米中央情報局(CIA)など米国の情報機関員OBらで構成される組織が主催する講演やシンポジウムで「米国の各地を回る」、と言った。冷戦後ならではの計画だった。

 ユーリー・トトロフ氏、1933年生まれで、当時ちょうど60歳。...

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