韓国の「慰安婦像」にナゾの著作権で“ボロ儲け”する人たち
PSYの“乗馬ダンス像”まで
李儁は、1907年6月、これも大韓帝国の高宗が第2次日韓協約の無効を訴える目的で、オランダのハーグで開催された万国平和会議に送った密使の1人で、欧米列強は韓国の外交権は日本にあるとして参加を拒絶。李儁は翌7月、ハーグで病死している。
像は顔も体型も肖像写真とは似ていない。
公園の近くには松明を手にした柳寛順(ユ・グァンスン)の像もある。
柳寛順は、首都・京城の女学生だった1919年、日本統治に反対する三一独立運動が起きると故郷・天安に戻ってデモを主導し、翌年、西大門刑務所で獄死したとされている。
像を見た韓国人は、顔が肖像と違いすぎて整形でもしたのかと冗談交じりに話していた。
かつて博文寺が建てられていた場所は、現在は新羅ホテルの敷地で、庭園にはサムスンを創業した李秉喆(イ・ビョンチョル)氏の像がある。
新羅ホテルは1973年、サムスングループが開業。
ウェスティン朝鮮ホテルを運営する新世界がサムスングループを離れて以後、サムスン唯一の高級ホテルとなった。
ほかにも主要大学に創立者や功労者の銅像が建つなど、政治家、反日運動家、企業家、学者、芸人などさまざまな像が建ち、江南にはPSY(サイ)の大ヒット曲「江南スタイル」に因んだ“乗馬ダンス”を模した手だけの像まで存在する。
2013年8月、ソウル瑞草高校は他に先駆けて学校内に慰安婦像を設置した。
600万ウォン(約57万円)をかけて、旧日本大使館前の慰安婦像を再現したが、除幕式の直前に旧日本大使館前の慰安婦像を製作した金運成(キム・ウンソン)作家から著作権違反だという抗議の電話を受けた。
学校は像を廃棄して再度600万ウォンを捻出し、1か月後にデザインを変えた慰安婦像を設置している。
慰安婦像に著作権とは世も末である。
慰安婦像を95体以上販売した夫妻
今年5月にも、江原道太白地域の市民団体が約1000人から寄付を集めて慰安婦像を作ったが、除幕式直前に、同じく金運成作家が「著作権違反」だとして廃棄するよう要請した。
金運成夫妻は旧日本大使館前と同じ慰安婦像を1体3300万ウォン(約317万円)で販売している。
済州島で慰安婦像設置を目論んだ市民団体は、寄付金が1300万ウォンしか集まらず、購入を断念した。
2019年1月には、慶尚南道咸安(ハムアン)の女子中学校が、弘益大学美術学部の協力を得て慰安婦像を製作、図案費や鋳物製作費など合わせて1200万ウォンかかったという。
瑞草高校と女子中学の例に倣うと600万~1200万ウォンが製作費で、過半が著作権料になるようだ。
金運成氏夫妻は今年5月までに慰安婦像を95体以上販売したが、夫妻の慰安婦商売はこれだけに終わらない。
2016年には高さ1・3メートルの慰安婦像を模した10~50cmの小さな像を作り、発売から2か月で9003人に2億6652万ウォン相当を販売した。
また、ソウル梨花女子高校歴史同好会が学校に小さな慰安婦像を配置しようと呼びかけたSNSに便乗、1年間で推定1億ウォン余りを売り上げた。
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