阪神が韓国のMVP「ロハス」を獲得 2年前のハズレ「ロサリオ」より実力は上

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 来季の優勝に向けて、阪神が大型補強に乗り出している。韓国プロ野球(KBO)で本塁打と打点で二冠に輝き、MVPも獲得したメル・ロハスJr.外野手(30)と契約する予定だ。さらに、同じKBOで20勝を挙げ最多勝投手になったラウル・アルカンタラ(28)とも交渉しているという。

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 ロハスはブレーブス傘下の3Aでプレー。2017年の途中からKBOリーグのKTウィズに入り、打率.301、本塁打18、打点56の成績を残した。その後も3年連続で打率3割を記録。今シーズンは本塁打47と打点135で二冠、打率もリーグ3位の.349という成績だった。

「ロハスはスイッチヒッターです。左打席では昨年まで抑えられていた膝元のスライダーを長打にするケースが増えました。右打席でも長打力があります」

 と解説するのは、韓国プロ野球専門のジャーナリスト、室井昌也氏。

「単なるホームランバッターではなく、足も速いし、守備も上手い。2018年には2番に座る機会も多く、盗塁18を記録しています」

 KBOリーグには、メジャーで活躍した一流選手が移籍してくることはほとんどないという。

「ロハスもメジャー経験はありません。KBOリーグには3Aでプレーし、メジャーは少しだけ経験したという選手が多いですね。金銭的な問題もあるからです。KBOリーグでは、外国人の初年度は年俸、契約金、オプション、移籍料を含めた総額の上限が決まっていて、100万ドル(約1億400万円)です。ちなみにロハスのKBOリーグ4年目の今季の年俸は80万ドル(約8320万円)、契約金などを含めた総額は150万ドルでした」(同)

ロサリオは活躍できなかった

 ロハスはKBOリーグでは最強の打者だが、果たして日本で通用するのだろうか。

 阪神といえば、2018年にKBOリーグのハンファ・イーグルスから獲得したウィリン・ロサリオ(31)が思い浮かぶ。

 ロサリオは、2011年からロッキーズでメジャーデビューし、15年までプレー。5年間の成績は、打率.273、本塁打71、打点241だった。16年にハンファに移籍し、打率.321、本塁打33、打点120と活躍した。17年も打率.339、本塁打37、打点111と活躍し、18年に推定年俸3億4000万円に出来高分を加えた1年契約で阪神へやって来た。ただし、タイトルは獲得していないので、ロハスの方が実力的は上ということになるようだ。

 阪神では、開幕から4番を務めたが、外角のスライダーが苦手という弱点が浮き彫りになり、鳴かず飛ばず。6月3日に選手登録を抹消。7月に一軍登録するも、8月末に再び登録を抹消された。結局、打率.242、本塁打8、打点40と振るわず、1年で自由契約となった。

「KBOリーグは日本のプロ野球と比べると、いい投手とそうでない投手の実力差があります。先発もそうですし、2番手以降の投手は特にそうです。だから、KBOで3割打てても、日本で打てるとは限りません。でも、ロハスはいいバッターですから、日本でも活躍できると思いますよ。ただ、甲子園球場はライト方向からレフトへ向かって浜風が吹きます。左打者には向かい風となって不利。その点が気がかりだとKBOリーグで活動する日本人コーチは言っていました」(同)

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