“BTS法案”成立から考える 国家を挙げてのK-POP依存は、果たしていつまで続くのか

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韓国文化に連動しないK-POPの国際化

 ヒップホップを基盤に足並みが揃ったダンスやラップを曲中に取り入れる。これらは決して韓国特有の芸術文化ではない。

 かつて、フランスの文明批判家ギ・ソルマン氏は中央日報の記者から受けた「韓流をどう見ているか」という質問に、こう語っている。

「韓流は韓国特有の文化には見えない。むしろ、グローバルな文化現象と認識するのが正しい。外国の若者がK-POPを好むのは、独特な韓国文化が込められているからではない。よく似た大衆音楽のうち、韓国アイドルグループの歌が気に入ったということにすぎない。韓流が、韓国的な独特なものではなく、世界で通用する普遍性のおかげで、多くの国で受け入れられているのだ」

 韓国特有の文化があってこそのK-POPではなく、ビジネス戦略が奏功しての“K-POPブーム”なのかも知れない。

 国益をもたらすK-POPを将来に亘って維持したいのなら、使い捨てが前提の大量生産ではなく、個性を育てる芸能文化への転換が不可欠なのは言うまでもない。

 転換期は案外、すぐそこまで来ているのかも知れない。

金リリー

週刊新潮WEB取材班編集

2020年12月15日掲載

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