米山隆一氏が新潟5区で立候補 「ひるおび!」降板の妻・室井佑月氏が秘密兵器になる?
「吐き気を催すほど醜悪」
17年9月には、中国出身で07年に日本に帰化した評論家、石平氏と論争を繰り広げた。きっかけは石平氏が9月7日に投稿したツイートだった。
《「それでも私は権力と戦う」という東京新聞望月記者の台詞を鼻で笑った。私は今まで、本物の独裁政権と戦った勇士を数多く見たが、彼女のやっていることは、何のリスクもない民主主義国家で意地悪質問で政府の記者会見を妨害するだけだ。そんなのを「権力と戦う」とは、吐き気を催すほどの自惚れだ!》
これに米山氏が噛みついた。
《適不適の判断はさておき、いずれにせよ望月記者は自国の政府に対し直接対峙している。一方石平氏は今や、祖国を離れ、独裁政権と批判する中国政府と直接対峙することなく日本人向けに中国政府批判を展開しているに過ぎない。闘う望月記者の歌を闘わない石平氏が笑う事は吐き気を催すほど醜悪だと思う》
石平氏は自身が日本国籍であることを示し、米山氏を批判した。
《新潟県米山知事は下記のツイート(編集部註:米山氏の『吐き気を催すほど醜悪』などと批判したツイート)で、「望月記者は自国政府と対峙している」と言うが、帰化人の私にとっても日本政府は自国の政府だ。しかし米山氏は望月記者に関してだけ「自国の政府」の表現を使うが、私を中国政府と結びつける。それは明らかに、帰化人を日本人と認めない排外主義的態度だ!》
産経新聞は9月12日、「新潟知事ツイートに批判 石平氏に『吐き気を催すほど醜悪』」との記事を掲載した。
《新潟県広報広聴課によると、県庁にはメールや電話で米山氏に批判的な声が多数寄せられている》
やはり現職の知事が《吐き気を催すほど醜悪》と個人攻撃を行えば、どんな政治信条を持つ県民でも、批判の声を届けたくなるのではないだろうか。
名誉毀損で訴訟
18年には、Twitterの投稿を原因として、名誉毀損で訴えられる事態となった。まずサンケイスポーツが18年1月19日に掲載した「ツイッターで『名誉毀損』 大阪・松井知事が新潟・米山知事を提訴」からご覧いただきたい。
《大阪府立高の頭髪指導訴訟を巡るツイッターの投稿で名誉を傷つけられたとして、日本維新の会代表の松井一郎大阪府知事が新潟県の米山隆一知事に550万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したことが18日、分かった。
訴状などによると、米山知事は昨年10月末、自身のツイッターで大阪府立高での頭髪指導を巡る訴訟に言及。府立高の責任者は「維新の松井さん」とし、「異論を出したものをたたきつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足する」などと投稿した》
朝日新聞が18日の夕刊に掲載した「大阪の松井知事、新潟知事を提訴 ツイッター投稿巡り」の記事には、現在の松井一郎・大阪市長(56)の主張と、米山知事の反応を伝えている。
《松井氏側は「党内においてまるで『独裁者』であるかのごとく振る舞っているとの印象を抱き社会的評価が低下する」と主張。名誉毀損(きそん)にあたるとしている》
《「何度も誤読だとツイッターで指摘したが、受け入れられなかった。仮に松井氏への批判と受け取られる可能性があったとしても、公党の代表に対する論評の範囲だ」として名誉毀損には当たらないと主張した》
米山氏は「誤読」を訴えたわけだが、18年9月、大阪地裁は米山氏に対して33万円の支払いを命じる判決を下した。その後、19年2月に大阪高裁で和解が成立、相互に賠償義務が存在しないことを確認した。
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